「七五三」は、11月15日のお祝い行事ですが、多様化が進んでいます。

子供の成長祈願の「七五三」は、3つの別の行事の総称。

子供の成長の節目を祝う
「七五三」は、毎年11月15日に
固定されたお祝い行事で、
令和3年は平日の月曜日です。

しかし、「七五三」を迎える
子供を持つ親世代は、
ちょうど働き盛りの場合が多く、
誰もが忙しい昨今、
10月中旬から11月中旬頃辺りの
約1カ月で都合の良い日を選ぶ、
いわゆる融通のきく
子供のお祝い行事のひとつ
といえるでしょう。

最初に行われた「七五三」
については、諸説ありますが、
11月15日に第5代将軍徳川綱吉の
長男・徳松の健康を祈って行われた
“袴着(はかまぎ)の儀”が
キッカケで広まったという説が
有力で、第3代将軍徳川家光の
“袴着の儀”だったという説も
根強く残っています。

江戸期当時は、幕府を中心とした
関東圏で行われる地方行事のひとつで
、明治以降、京都や大阪などの
関西圏に伝わり、やがて
日本全国へと広まって行きました。

ではなぜ、
11月15日固定なのかというと、
まずは“11月”。

旧暦
(天保暦を最後とする太陰太陽暦)
を決める際に、
まず“冬至を含む月”を
11月にするルールがあり、
最初に決まるのが11月です。

そして、“冬至”を
二十四節気の起点に、
次々と月が決まって行きます。

例えば、“大寒”を含む月を12月、
“雨水”を含む月を1月という具合に、
月の軌道と照らし合わせ、
誤差を調整しながら、
順番に割り振ることで、
旧暦を決めているのです。

現在も、旧暦を新暦に割り当てる
時には、この方法が使われています。

さらに、十二支を月に割り振った時、
必ず干支の最初の“子の月”となる
縁起の良い特別な月ともいえます。

また、月の満ち欠けによって構成される
旧暦での“15日”は、ほぼ満月で、
暦に天球を割り当てた“二十八宿”の
“鬼宿(きしゅく)”にあたり、
この日は、“婚礼のみ凶で、
それ以外はすべて吉”とされる、
吉祥の日とされています。

つまり11月15日は、
子供の映えある将来を願うに相応しい
格別の日なのです。

もともと、「七五三」は、
平安時代に宮中で行われていた
それぞれの年齢で行う
3つの儀式が起源とされています。

ひとつ目は
“髪置(かみおき)の儀”で、
数え年3歳の女児
(昔は、男児も行なっていた)が、
それまで短くしていた髪を
伸ばし始める儀式。

続いて、“袴着(はかまぎ)の儀”。

数え年5歳の男児が、
正装の袴を初めて着る儀式で、
前述したように
「七五三」が広まる
キッカケとなった儀式です。

そして、“帯解(おびとき)の儀”は、
数え年7歳の女児が付け紐を外して、
初めて帯を締める儀式を指します。

つまり、
それぞれの年齢で行う別々の行事を、
子供の成長を祝う「七五三」と、
ひとまとめにして呼んだものなのです。

そのため、平安時代の神事的な要素が
薄れて、現在のような祝い事としての
行事色が強まったといえます。

 

「七五三」は何をするお祝い行事なのでしょうか。

祝い事として代々伝えられた
「七五三」の習慣は、その土地土地で
独自の伝統の行事となり、
それぞれ祝う年齢や内容が、
多少異なります。

そのひとつが、出雲を中心とした
山陰地方に伝わる“紐落とし”。

数え年4歳の男児女児ともに
神社にお参りするもので、
現在も「七五三」ではなく、
この“紐落とし”を
子供の通過儀礼として行っている
ご家庭が多いとのこと。

福岡でも、
“ひもとき”“へこかき”“ゆもじかき”
という年齢に応じた
「七五三」に類似した行事を
行う地域があります。

京都嵯峨の虚空蔵法輪寺で行われる
“十三参り(じゅうさんまいり)”
は、「七五三」の行事の次に続く
子供のお祝い行事で、
旧暦3月13日前後に
数え年13歳の男女が行うお参りです。

虚空蔵法輪寺

全国各地には、こうしたお祝い行事が
数多く伝わっています。

さて、具体的に「七五三」は
何をする儀式かというと、
子供に着物を着せて、近くの氏神様
(地元神社)にお参りまたは祈祷し、
写真スタジオなどで
記念撮影をすることが一般的で、
その後に家族揃って
食事会を開くご家庭も増えています。

また、「七五三」で着る晴れ着は、
参拝や祈祷によって
厄払いされているので、
お守りの意味合いがあります。

しかし、子供の晴れ着は
レンタルを利用することが多く、
半衿1枚などを買い求めて、
子供のお守りにすることを
説く神社もあるようです。

また、神社仏閣での参拝儀式の年齢は、
数え年が基本。

数え年とは、満年齢と違って、
生まれた日を1歳と数え、
正月にひとつ歳をとります。

極端な例だと、
12月31日生まれの場合、
翌日の正月に2歳
(満年齢では生後2日目の0歳児)。

1月1日生まれの子供と比べると、
約1年の体格差があることになります。

冒頭で述べたように、「七五三」は
融通のきくお祝い行事なので、
満年齢でお参りすることはもちろん、
年子の場合は1年ずらして
一緒に参拝したり、
着物ではなく洋装にしたり、
友達同士、声を掛け合って
一緒に参拝するなど、
ご家庭ごとの都合を優先することに
何の問題もありません。

大切なのは、
お子さんの成長を祝い、厄を払って、
安全を祈願することなのですから。

「ハロウィン」のカボチャは、カブの代用。その理由は?

日本に「ハロウィン」文化を定着させたのは、SNSの“映え”拡散の後押し。

昨年は新型コロナの影響での
「ハロウィン」イベントの
ほとんどが中止となりました。

今年は、緊急事態宣言などの
外出制限が解かれ、
有名テーマパークなどでは、
2年ぶりとなる
「ハロウィン」イベントを開催。

また全般的に、街中でも、
マスク着用などの
自粛をしつつの仮装ですが、
少しは華やかな活気が
戻ったような気がします。

ちゃんとした記録が
残っているものとして、
「ハロウィン」を取り扱ったのは、
1970年代キディランド原宿店が最初。

そして、1997年の
東京ディズニランドで開催した
“ディズニー・ハッピー・ハロウィン”
の仮装イベントが一気に
「ハロウィン」を広めました。

その後、オレンジや紫、黒を
ベースカラーにしたハロウィン商品や
仮装用品の販売が多方面で広まり、
昨今のSNSの普及が、「ハロウィン」の
“映え”イメージ拡散の
後押しをしたといえるでしょう。

もともとハロウィンは、
アイルランドやスコットランドに
暮らしていた古代ケルト人の
信仰が起源で、これがキリスト教に
取り込まれたものです。

ケルト人文化で1年の最終日となる
10月31日は秋の収穫を
祝う日であるとともに、
現世と霊界を行き来できる日で、
死者の霊が戻るとされていました。

この時、悪霊が一緒に来るので、
不気味な衣装をまとい、
仮面をかぶって、
悪霊を驚かせて追い払ったというのが
仮装の由来。

一方、キリスト教では11月1日は
“諸聖者の日(All Hallowe’s Day)”
という全ての成人、
殉教者を記念する祝日で、
その前夜に当たる10月31日は
“諸聖者の日の前夜
(All Hallowe’s Even)”と呼ばれ、
それが“Hallowe’en”と略されたのが
「ハロウィン」の語源です。

現在、アメリカなどでは
宗教的要素はほとんどなく、
季節催事のようなイベントとして
親しまれています。

さて、
「ハロウィン」に付きものといえば、
“ジャック・オー・ランタン”。

カボチャの中をくり抜いて、
中でロウソクを灯し、
ランプのように魔除けがわりに軒先に
吊るすのが正しいスタイル。

実は、ケルト人が魔除けとして
使っていたのはカボチャではくカブ。

では、なぜ「ハロウィン=カボチャ」の
イメージが定着したのでしょうか。

それは、キリスト教の行事として
世界に広まる中、
アメリカに伝わるのとほぼ同時に
カボチャに差し代わったといいます。

その理由は、「ハロウィン」の時期に、
アメリカはカブの生産量が少なく、
カボチャが多く
収穫されていたというもの。

それが全世界へと広まり、
現在の「ハロウィン=カボチャ」の
イメージの定着に
つながったとのことです。

「ハロウィン」が開催される初冬に
多く収穫されるカボチャは、
別の意味での旬の野菜といえます。

 

旬の野菜が美味しく身体に良いのには訳がある。

当然、海外にも旬の野菜はありますが
日本ほど、“旬の感覚”への
こだわりはありません。

輸出入や品種改良などにより、
1年を通して常備野菜が
店頭に並ぶのは、多少の差はあれ、
外国も日本と同じような状況です。

世界と大きく異なる点は、日本では、
“旬の時期に美味しくいただく”
という考え方がかなり徹底して
浸透しているということ。

これは、季節や歳時記などが
生活にしっかりと根付いている
日本独特の感覚といえます。

また、“旬の野菜は身体に良い”と、
よく耳にしますが、
それはなぜなのでしょうか。

野菜にとっての旬は、
もっとも生育に適した条件が
整った環境で生育し、
もっとも成熟した時期といえ、
旬の野菜は味が濃く、
栄養価も高い状態にあります。
旬のモノと季節外れのモノを比べると、
その栄養価は倍ほども異なるとの
研究発表もあるようです。

また、旬の期間とともに収穫量が増え、
近隣エリアで収穫されたものが
店頭に並ぶ機会も増えます。

そのため、
野菜そのものの価格ばかりでなく、
輸送コストも抑えられることとなり、
よりリーズナブルに、
新鮮な旬の味わいを
楽しむことができるのも、旬を迎えた
野菜の恩恵のひとつでしょう。

さらに、
季節のその時期に身体が欲する成分が
旬の野菜に含まれているといえます。

“新緑の春”は新しい環境で
ストレスをうけやすく、
体調不良を起こすことがあります。

旬の野菜で、
スムーズに体を目覚めさせ、
心身ともにリラックス効果を
高めることが必要です。

“疲労の夏”は、梅雨の食中毒、
猛暑期の体力消耗や食欲不振などの
季節病を引き起こしやすい時期。

夏に旬を迎える栄養価の高い食材を
上手に料理に取り入れ、
夏バテや紫外線に負けない
身体づくりが大切。

抗酸化作用の高い緑黄色野菜や
水分を多く含む野菜の
摂取を心がけましょう。

“実りの秋”は、
きのこや木の実、根菜類など、
消化器系の働きを活発にしてくれる
食材が旬を迎える、まさに食欲の秋。

“凍てつく冬”は、
野菜が冬の寒さを乗り切るために、
糖分や栄養素を多く蓄積するため、
この時期の野菜は、
自然の甘みを強く感じるとともに、
体温保持効果への期待が高まります。

旬の野菜は、健康増進という意味で、
私たちの暮らしに欠かせない
食材となっているのです。

「ハロウィン」の
“ジャック・オー・ランタン”を見て
“美味しそうなカボチャ”と
旬を感じるようになったら
立派なもの。

今夜はカボチャの煮物を肴に、
燗酒でもいかがでしょうか。

健康のため、美容のために。そろそろ「酒粕」のシーズンです。

「酒粕」は、熟成醪を丁寧に搾る“上槽”工程の副産物。

秋も深まり、
時折吹く冷たい風に冬の気配を感じて
熱燗が恋しくなる季節が到来。

ちょうどこの頃は、
“日本酒の恵み”ともいえる
「酒粕」の初出荷の時期です。

「酒粕」は、
酵母の力によって
醗酵熟成した醪(もろみ)を
搾った後に残る副産物。

約2〜3週間を経て、醗酵し終わった
熟成醪を酒袋に詰めて、
圧力をかけて搾り、お酒と「酒粕」に
分離する工程のことを
“上槽(じょうそう)”と呼びます。

この“上槽”という呼び名は、かつて、
どこの蔵でもお酒を搾る際に
“槽(ふね)”と呼ばれる箱型の
木製容器を使ってお酒を
搾っていたことの名残といえます。

この“上槽”工程で、
最初に搾られて出てくる
淡くて白く濁った
“荒走り(あらばしり)”は、
炭酸が残ったピチピチとした
フレッシュさと荒々しい味わいを
併せ持つ酒質です。

やがて、透明で味わいと香りの
バランスがとれた雑味のない
“中取り(なかどり)/
蔵元によって、中汲み、
中垂れとも呼ばれる”へと変化。

安定した酒質とされるのがこの
“中取り”。

そして“上槽”の
最後に搾り出されるのが“
責め(せめ)”です。

圧力により、やや醪成分が溶け出て、
少しだけ雑味が混ざりますが、
アルコール度高めのどっしりとした
味わいが魅力となっています。

最初の“荒走り”などを
特別なお酒として
取り出す場合もありますが、
一般的に、これらは
そのまま混ざった後、
沈殿した不溶性のタンパク質や
でんぷん等を“滓引き”工程で
取り除かれます。

そして、清く澄みわたったお酒は、
さらに濾過工程で雑味を
取り除かれるという仕組みです。

この“上槽”工程の搾る様子は、
よく水をたっぷりと含んだ
タオルに例えられます。

最初の水が滴り落ちる状態が
“荒走り”。

軽く絞るだけでたくさんの水が
流れ出すのが、次の“中取り”。

そして、最後に固く絞るのが
“責め”ということです。

日本酒の場合、最後の“責め”を
終えた後の「酒粕」の量は、
酒米を醸造した時の重量比で約25%と、
それほど強い圧力では
搾っていないことが分かります。

また、この「酒粕」歩合は
吟醸酒で約30〜40%、
大吟醸になると約50〜60%
ともいわれるほど、お酒を多く
含んでいるということです。

お酒を搾り終わった後、
水分を多く含んだ板状の「酒粕」を
丁寧に剥がす“粕剥がし工程”を
終えれば、
出荷直前の「酒粕」の完成です。

菊正宗では、酒粕の初出荷を11月初旬に予定しています。

 

健康増進&美容への効果が期待できる「酒粕」は、昔ながらの機能性食品。

「酒粕」は健康増進に
効果があると昔からいわれ、米、麹、
酵母由来の機能性成分が
濃縮された状態で豊富に含まれている
とても優秀な食品に
位置づけられています。

また、健康だけでなく、
美容面での効果にも定評があります。

まずは「酒粕」の優れた栄養価の数々。

昔から、粕汁や酒粕漬けなど、
幅広く料理に使われてきたのは、
「酒粕」の旨味成分によって旨味や
コクの増した料理になるという、
もともとの生活の知恵から。

その後、
身体の健康維持に必要なタンパク質、
エネルギー源となる炭水化物、
食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを
豊富に含んでいるという、
健康増進のための
機能食品であるということが、
後々に解明されていきました。

続いて、美容面。

“ビタミンB群”や“食物繊維”など、
肌の代謝を高めるとともに、
肌荒れ等の原因となる
便秘を解消する成分を含むほか、
メラニン色素の増殖を防ぐ、
保湿効果を高めるなど、
美肌効果への期待が持てる成分が
豊富に含まれています。

また、日本酒にも含まれている
“α-EG”が、肌細胞の
コラーゲン産生を促進。

それにより、肌のキメを細かくする
効果が立証されています。

つまり、米、麹、酵母由来などの
機能性を持った、
米ぬか石鹸や日本酒風呂、
日本酒由来コスメなどと似た成分を、
身体の中から摂るという理屈です。

また、「酒粕」といえば、
昔ながらの栄養補給飲料“甘酒”が
思い浮かびます。

以前に、テレビで
“飲む点滴”“飲む美容液”と
紹介された“甘酒”には、
その製法で“麹甘酒”と“酒粕甘酒”の
2種類があると紹介しましたが、
そのひとつの原材料となる「酒粕」
そのものも健康増進の
宝庫といえるでしょう。

菊正宗では、
この“麹甘酒”と“酒粕甘酒”の
良い所をひとつにまとめた
「大吟醸deあま酒」
を発売していますが、
このラインアップに、さらに栄養、
美容面での効果が期待できる
“5-ALA”を配合した
「大吟醸deあま酒 5-ALA」が
新たに登場しました。

毎年、発売し始めて、
すぐに品薄となるほどの好評を
いただいている「酒粕」。

健康維持、感染抑止に
効果があるとされる成分を含んだ
「大吟醸deあま酒 5-ALA」。

健康増進、美容効果への期待を込めて
是非一度お試しください。

アルファ、ベータ、ガンマ…変異株へのギリシャ文字使用には、理由がある。

ギリシャ文字使用には、変異株発見国への配慮が。

新型コロナウイルスが、
世界的に感染拡大している
要因のひとつに、
次々と世界各地で発見される
変異株の存在があります。

コロナ禍当初は発見された国名を
冠して呼んでいましたが、途中、
“N501Y型”
などの学術的な呼称を経て、
今年5月、WHO(世界保健機関)は
ギリシャ文字を使った
新しい命名システムである
「WHOラベル」を発表。

これを境に、
“英国株”は“アルファ株”、
“南アフリカ株”は“ベータ株”、
“ブラジル株”は“ガンマ株”、
“インド株”は“デルタ株”へと、
変異株の呼称は置き換わりました。

この「WHOラベル」の採用は、
特定の国名をウイルス名称に使うこと
による偏見や差別を回避するという
意味があります。

新たな変異株を見つけても、
公表することで自国名がその変異株に
冠されることを懸念して
消極的になる国が出ることを
防ぐための対応策ともいえます。

また、ギリシャ文字はシンプルで、
言いやすく、覚えやすいというのも
採用された理由のひとつ。

この新しい呼び方を選ぶにあたり、
“命名の専門家”や
“命名法の法律家”
“ウイルス分類学の専門家”を始め、
主要国の代表などが招集され、
慎重な議論を重ねて命名されました。

変異株の命名にあたっては、
“α(アルファ)”、
“β(ベータ)”、
“γ(ガンマ)”、
“δ(デルタ)”…と、
順番につけられ、
現時点でもっとも新しい変異株は
“μ(ミュー)”とのこと。

4番目デルタから、
12番目のミューに飛ぶのは何故?
実は、これには理由があります。
WHO(世界保健機関)では、
警戒レベルを2段階にランク設定して
変異株のカテゴライズを
行なっていることに、
そのヒントはあります。

  • 「VOC(Variants of Concern
    /懸念される変異株)」

もっとも警戒度の高い
“国際的な重視が必要なほど、
高い感染力やワクチン効果への
影響がある”変異株。

“アルファ株”
“ベータ株”
“ガンマ株”
“デルタ株”
の4種類。

  • 「VOI(Variants of Interest
    /注目すべき変異株)」

VOCより警戒レベルが一段下の
“感染力が変異した可能性があり、
複数の国で感染が拡大している”
変異株。

“イプシロン株”
“ゼータ株”
“イータ株”
“シータ株”
“イオタ株”
“カッパ株”
“ラムダ株”
“ミュー株”
の8種類。

“デルタ株”以降は、
地域が限定される変異株の発見のため
ワンランク下の警戒レベル
「VOI」に分類。

つまり、
緊急性を伴わないこともあって、
大きく報道されていなかった
ということになります。

ギリシャ文字は全部で24種類。

今のところ、折り返しとなる12番目の
“ミュー株”まで見つかっているので
残すところ、あと12種類までは大丈夫
といえます。

万が一、
ギリシャ文字を使い切った場合、
次は星座名を使用するというのが有力
との報道が一部であったようです。
できることなら、
ギリシャ文字を使い切る前に
収束して欲しいと願うばかり。

 

ずっと以前から、日本に馴染んでいるギリシャ文字。

ギリシャ文字は、何も、
こういう場合に使われるだけで
はありません。

ずっと昔から、私たちの生活の中には
数多くのギリシャ文字が溶け込んで
使われています。

例えば、理数系の分野。

電気抵抗の単位として使われる
オームは“Ω(オメガ)”を記号とし
小さな単位の頭につくマイクロは
“μ(ミュー)”の記号を使います。

円周率に使われる“π(パイ)”は
有名なところ。

角度の表示に用いられるのは
“θ(シータ)”で、
傾斜角を求める計算式に利用。

標準偏差の
“δまたはΔ(デルタ)”は
統計学の分野で活用されています。

エクセルで表計算をする際、
合計を求める際に使用するのが
“Σ(シグマ)”ボタン。

また、一般の方には、
ややチンプンカンプンですが、
関数や演算分野では、
総乗計算の“Π(パイ)”や
“λ(ラムダ)”計算、
“χ(カイ)” 二乗分布、
“γ(ガンマ)”関数
などがあります。

建設図面とかに円の直径を表す
記号として使われている
“φ(ファイ)”は、
よくパイと誤読されます。

しかし正確な読みは「マル」。

0と区別をつけるために
“○に/(マルに斜め線)”で、
パソコン入力などの際に、便宜上、
“φ”で代用しているとのこと。

単位はmmで、
“φ5mm”と書くのが正しい流儀
だそうです。

車業界でも、
トヨタの“アルファード”をはじめ、
昔の名車、三菱ギャラン
“Σ(シグマ)”と“Λ(ラムダ)”
海外に目を移すと、
名車中の名車とされる
ランボルギーニ“ι(イオタ)”。

イタリアの名門の車メーカーの
ランチアでは、ギリシャ文字を冠した
車名が10種以上あり、
現在フィアットグループに吸収されて
同傘下のクライスラー
“ε(イプシロン)”として
販売されています。

皆さんご存知のものを上げると、
リラックスした時の脳内波形
“α(アルファ)波”、
瞬間接着剤の
“アロンα(アルファ)”、
パソコンソフトの試用バージョンの
“β(ベータ)版”、
緑黄色野菜に含まれる栄養素
“β(ベータ)カロテン”、
脳腫瘍などの病巣を焼き切る
“γ(ガンマ)ナイフ”、
映画にもなった米陸軍特殊部隊
“Δ(デルタ)フォース”、
JAXA開発のロケット
“ε(イプシロン)”、
人気アニメの
“Ζ(ゼータ)ガンダム”
“ν(ニュー)ガンダム”など、
情報発掘をし始めると、
ゴロゴロ出てくる
ギリシャ文字を冠したネーミング。

アルファベットそのものが
“α(アルファ)”と
“β(ベータ)”を
組み合わせた言葉。

さらにギリシャ文字には、
それぞれが“小さい”、“まとめる”
などの意味を持つため、
深いネーミング要素となるのも
使われる理由のようです。

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10月18日は「冷凍食品の日」。 日本に冷凍食品が登場して約100年が経ちました。

鮭のルイベ

冷凍食品の普及には、さまざまな状況が影響していました。

毎年10月18日は
「冷凍食品の日」です。

この日を制定した
社団法人日本冷凍食品協会によると、
冷凍の“凍”が
“10(とう)”に通じ、
「冷凍食品」の世界共通の
管理温度である−18℃以下の
“18”にちなんで、
1985年(昭和60年)の記念日制定
に至ったとのこと。

「冷凍食品」が誕生するよりも
ずっと以前から、
極寒地ならではの食文化として
“ある程度、鮮度を保った食品を
冷凍して食べる”
という習慣がありました。

ロシアやカナダなどの極寒地では、
外気温が−50℃以下にも下がるため
スープを外に出しておけば、
すぐに凍り、食べたい時に火にかけて
温めて食べるというもの。

日本でも北海道の一部地域では
−30℃以下の寒さになり、
サケなどを外気冷凍したルイベは、
その頃からの郷土料理のひとつ。

当時は干物に近い保存食で、
現在の少しシャリシャリ感のある
刺身の一種であるルイベとは
別の食べ物でした。

「冷凍食品」が最初に登場したのは
1900年代のアメリカ。

傷みやすいジャム加工用イチゴを
一般家庭に冷凍輸送したのが始まり
とされています。

しかし、それが広まったのは
アメリカの一般家庭用冷凍冷蔵庫が
普及し始める1920年代に
なってからのことでした。

日本の「冷凍食品」事業は、
1920年(大正9年)に、
葛原商会(現ニチレイ)の葛原猪平が
アメリカ製の冷凍設備を北海道に
建設したことに端を発します。

1日10トンの冷凍ができる冷凍倉庫で、
北海道で獲れる魚を
凍らせたのが最初でした。

日本で初めて市販された
「冷凍食品」は、戸畑冷蔵が
1930年(昭和5年)に発売した
“冷凍いちご”。

アメリカでの最初の「冷凍食品」と
同じイチゴだったことを考えると、
イチゴは「冷凍食品」としての
適性があるといえるでしょう。

とはいえ、まだ各家庭に「冷凍食品」
を保存する冷凍冷蔵庫はなく、主に
業務用としての利用が主流でした。

日本国内で「冷凍食品」が
認知され始めたのは、
1964年(昭和39年)の
東京オリンピックを機に、
一気に外国の文化が入ってきた辺りの
高度成長期真っ只中の時期です。

その頃は、主に外食産業を中心に、
「冷凍食品」の素材や調理法、
解凍などの研究が進んだ時期
ともいえます。

1970年代になって大型の冷凍冷蔵庫や
電子レンジが普及し始めた辺りから、
一般家庭で「冷凍食品」の利用が
増え始めました。

1980年代になって、
電子レンジの低価格化による
一般家庭への爆発的な普及があり、
それに伴って、「冷凍食品」市場が
急激に拡大しました。

食材や料理の冷凍保存技術だけでは
「冷凍食品」を一般普及させることは
無理なお話。

「冷凍食品」の品質を保ちながら運ぶ
“冷凍輸送”と、販売拠点での
“冷凍温度管理設備”、
消費者が購入した後の保存を行う
“冷凍冷蔵庫の普及”、
「冷凍食品」を美味しく食べるための
“電子レンジでの解凍”など、
さまざまな技術環境が整って初めて、
「冷凍食品」普及が整います。

 

長い準備期間を経た「冷凍食品」の目まぐるしい進化。

「冷凍食品」が一般家庭に
届けられるまでに、地道な60年もの
歳月を費やしました。

しかし、「冷凍食品」事業を支える
周辺環境が整って以降は、
年を追うごとに目まぐるしく
進化を遂げており、
その進化は現在も続いています。

なかでも、1994年(平成6年)に
発売された
“電子レンジ対応コロッケ”
は、それまで「冷凍食品」の概念を
大きく覆すことになる
エポックメーキングな商品です。

それまでは冷凍コロッケを
油で揚げていましたが、
この商品は、揚げたコロッケを
風味を損なわず急速冷凍することで、
レンジで“チン”するだけで、
サクサクのコロッケが食べられる
という手間いらずの画期的な
「冷凍食品」でした。

それ以降は、冷凍庫から取り出して
そのままお弁当に入れるだけで、
昼ご飯の時には自然解凍によって
食べ頃になっている
“お弁当”シリーズや、
一流シェフ監修の“超高級”な
「冷凍食品」の登場など、
皆さんもご承知のことだと思います。

料理で「冷凍食品」になっていない
ものはないんじゃないかと思うほど、
バラエティ豊かに
進化を続けているといえるでしょう。

さて、「冷凍食品」についての
ウンチクを少し。

まず、市販の「冷凍食品」は
腐りません。

これは、「冷凍食品」の保存温度が
-18℃以下に決められているため、
微生物が増殖しないからです。

ただし、色が変わったり、
霜がついてる場合は、
長期間の冷凍焼けや酸化などにより
品質が劣化しているので食べるのを
避けたほうがよろしいでしょう。

それから、冷凍野菜は、
凍ったまま調理というのが基本。

というのも冷凍する前にちゃんと
下処理がされているからです。

何れにしても、大切なのは、
「冷凍食品」のパッケージに
書いてある解凍方法を守ることで、
失敗しない解凍を心がけることです。

寒くなるこれからの季節は、
燗酒の美味しさを
実感できる季節でもあります。

お好みの「冷凍食品」を肴に
一杯というのもオツなもの。

美味しい「冷凍食品」を求めて、
スーパー巡りというのも
よろしいんじゃないでしょうか。

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