江戸夏夜会 by 1→10 ~旧芝離宮恩賜庭園~2019

江戸夏夜会は、
この芝離宮夜会でのご好評を受けて、
「都市と自然」の融和を
テーマに、より企画演出を
アップデートしたものとなります。
音と連動する青を基調とした
和の光の演出をはじめ、
「霧」を使ったインスタレーション、
江戸の風情を感じさせる
会場装飾や飲食など、
夏の夜を彩る涼しげな演出を
お楽しみください。

夜間ライトアップイベント
「江戸夏夜会 by 1→10
~旧芝離宮恩賜庭園~」において
3日間で2500名に、
弊社のしぼりたてギンパック
を振舞います。

◎日時
7月25日(木)~27日(土)
9:00~21:00
(最終入園20:30)
※ライトアップ時間
17:00~21:00

◎会場
旧芝離宮恩賜庭園(一部)
東京都港区海岸一丁目

◎主催
公益財団法人東京都公園協会

◎総合演出
株式会社ワントゥーテン

詳細はこちら

吟醸酒の香りに魅了されて…繊細な文化に育まれた日本酒。

外国人が評価する多彩な日本語の語彙。

日本を訪れる外国人が増え、
東京や京都、大阪など、
世界に名の知れた街では、
日本人より、外国人の数の方が
多いのでは、と錯覚するほど。

彼らの中には、人気のアニメや
漫画を通して日本を知り、
SNSなどの情報で日本への憧れを
抱いた方も少なくありません。

そして、日本を訪れた方々は、
また別の日本文化に触れ、
新たな興味へ…新旧が織りなす
多彩で多様な文化が混在する“日本”
というワンダーランドの魅力に、
日本人以上に気づいているようです。

そんな中、「日本語」そのものに魅了
される外国人も多いようです。

お店での“いらっしゃいませ”や
ホテルの“行ってらっしゃいませ”など、
おもてなしの言葉が普段使いで
交わされることは、とても新鮮。

また、静けさを表す
“シーン”という表現や、
雨の降り方も“シトシト”
“ザーザー”“ぽつぽつ”
と表現されるなど、
世界に類を見ないほどの豊富な
「オノマトペ(擬音表現)」。

“タピる(流行のタピオカ
ドリンクを飲みにいく)”
“ありよりのあり
(ありかなしかでいえば、あり)”
“フロリダ(風呂に入るから、
SNSから離脱するという略語)”
のように、日々増殖する若者言葉。

“郵便局”“ぷにょぷにょ”など、
単語そのものの音の響きがキュート
という、外国人目線の日本語の魅力。

いろいろな視点で触れる「日本語」は、
外国人にとって驚きの連続
なのかも知れません。

本来、中国発祥の「漢字」も、外国人
には日本のクールな魅力のひとつ。

日本贔屓の米・女性歌手が
“7 rings”というアルバムを
リリースした際に、それを記念して
“七輪”というタトゥーを入れた
という、笑えないお話も。

とはいえ、多くは漢字のデザイン的な
スタイルへの興味を入り口に、
意味や類語を知り、その奥の深さから、
さらなる共感へと繋がっていきます。

たとえば「におい」に関する表現を
挙げると“芳香”“薫香”“香気”“異臭”
“芳烈”“清香”“遺薫”“佳芳”“馨香”、
ひらがなを含む“匂い”“臭い”“香り”“薫り”、
ひらがなだけの“におい”“にほい”
“かおり”“かほり”“くさい”、
においに関する単語と一緒になって表現する
“麗しい”“甘美な”“甘酸っぱい”という
言葉など数限りない表現方法があります。

外国の言語とくらべると、圧倒的な幅を持つ
語彙(ごい)バリエーションは、
シーンに応じた微妙なニュアンスや
比喩を用いて、繊細に表現できることは
「日本語」の大きな魅力となっています。

低温醗酵がつくり出す、果実のような吟醸香。

さて、日本酒の香りに関する表現
としては、“馥郁”“芳醇”“豊潤”
などが、よく使われる表現です。

とくに吟醸酒などは、フルーティな
香りが高いことを表した「芳醇」が
適切ではないかと思われます。

ラベル裏側の原材料名を見てお判り
いただけるように、
日本酒全般に、人工的な香りをつける
ことは禁止されています。

ところが、吟醸酒などは“吟醸香”と呼ばれる
果実のような香りが、その特徴のひとつ。

ワインはブドウの香り、
ビールならホップの香り…
原材料由来の香りが特徴づける持ち味
となっていますが、
日本酒の原材料である、
米や米麹は香り成分を
ほとんど持ち合わせていません。

日本酒の香りは、醪(もろみ)が
醗酵する中で、酵母が持つ
酵素の働きによって、
フルーティな香り成分を
つくり出しています。

吟醸酒づくりの基準である
“酒米を60%以下に磨く”ことで、
酒米の表層にあるミネラルや脂肪、
ビタミン、タンパク質などの
栄養成分が削り取られます。

さらに、10℃以下の低温で
醗酵させることにより、
酵母を飢餓状態に保ちます。

こうした環境で醗酵させることで、
果実のような香気成分を
つくり出すことになります。

この吟醸香の成分には、
青りんごや洋梨のような香りの
“カプロン酸エチル”や
バナナの香りに例えられる
“酢酸イソアミル”が含まれており、
これらはそれぞれの
果実にも含まれる成分です。

醪の温度が高いほど、
吟醸酒の香り成分は
飛散しやすくなります。

また、
醪を搾る際に酒粕に香りが移り、
お酒そのものに吟醸香が
残らないこともあります。

日本酒の並行複醗酵は複雑で、
さまざまな要素が影響し合うため、
単純な醪のコントロールだけで、
吟醸香を安定的に醸し出すことは、
かなり至難の業。

何度も試行錯誤を繰り返し、
酵母や原料の特性を把握しなければ、
美味しい吟醸酒をつくる
ことはできません。

外国のワイナリーの醸造家は、
吟醸酒のフルーティさに驚き、
その香り成分が醗酵によって
もたらされていることを聞き、
驚愕したといいます。

吟醸酒に限らず日本酒の香りは、
卓越した技術の成せる業なのです。

吟醸酒をワイングラスに注いで、
“ひとくち”いかがですか。

ワイングラスの底は深く、
吟醸酒の香りが
グラスの曲線に沿うように
内側にこもります。

いつものお猪口とくらべると、
不思議なことに、
いままで感じにくかった
深い吟醸香を楽しめること、
請け合いです。

相楽園 夕涼みの会2019

神戸市立【相楽園】にて
“夕涼みの会”が開催されます。

◎日時
7月27日(土)15:00~20:00
(最終入園19:30)

◎会場
相楽園
(神戸市中央区中山手通5丁目3番1号)

◎アクセス
~神戸市営地下鉄~
西神・山手線 県庁前駅 徒歩5分
~神戸高速鉄道~
東西線 花隈駅 徒歩15分
~阪神本線~ 元町駅 徒歩10分
~JR神戸線~ 元町駅 徒歩10分
~神戸市営バス~
7系統 諏訪山公園下 下車 徒歩10分

◎入園料
大人300円、小人150円

◎弊社商品の販売
◆しぼりたて生貯蔵酒
◆しぼりたて生貯蔵原酒
◆すだち冷酒

日本酒ロックで雪見酒2019

昨年に続き、
灘・伏見の酒蔵9社からなる
<日本酒ロック>を試飲できる
納涼イベント、

~今年も、真夏の
グランフロント大阪に雪が降る!~
【日本酒ロックで雪見酒】
が開催されます!!!

当社は、華やかな香りと
生酛造り特有の奥行ある味わいが特長
の「生酛大吟醸」を
召し上がっていただきます☆

灘と伏見を飲み比べ!
大阪夏の陣・灘VS伏見
をお楽しみください!!!
(3杯500円)

◎日時
8月2日(金)15:30~20:00
8月3日(土)14:00~20:00

◎会場
グランフロント大阪 うめきた広場
〒530-0011 大阪市北区大深町4-1

◎アクセス
◆JR大阪駅(アトリウム広場)から徒歩3分
◆地下鉄御堂筋線梅田駅から徒歩3分
◆阪急電鉄梅田駅から徒歩3分

http://nihonshugaumai.jp/yukimizake2019/

主催:「日本酒がうまい!」
推進委員会
協力:グランフロント大阪
ショップ&レストラン
協賛:コスモライフ
後援:大阪国税局

吟醸酒づくりの繊細さは、日本酒の醍醐味。

精米歩合とアル添が、日本酒分類の基準。

以前、テレビのバラエティ番組の
ニューヨーク特集で、
スーツ姿のニューヨーカーたちが、
“ジュンマイダイギンジョウ”と
注文するシーンを
見かけたことがあります。

ビジネス街に程近い立地で、
日本食を中心とした
居酒屋スタイルのお店でした。

店内は、アメリカ映画などで
よく見る“誤った日本観”満載の
アジアンテイストではなく、
日本の懐き良きレトロな雰囲気を
上手く取り入れた、
凝ったつくりの装飾。

昨今の日本食ブームもさることながら
、日本酒も外国人に受け入れられて
いると実感した瞬間でした。

通信や物流の加速度的な発達は
、世界をより身近なものへと
近づけているようです。

昭和の“級別制度”が廃止され、
現行の分類に落ち着いたのは、
1990年(平成2年)のこと。

その体系の基本が、
8種類の「特別名称酒」と、
それ以外の「普通酒」です。

この日本酒の分類体系を
簡単に紹介すると、
分類体系を知る上での
ポイントは大きく2つあります。

「精米歩合で名称がかわる」
「醸造アルコールを
添加(アル添)していないもの
には“純米”と表記される」。

この2つを組み合わせて、
普通酒を加えた9種類が
決まるということです。

精米歩合とは、
米を磨いた残りのパーセンテージ。

たとえば、“精米歩合60%”の場合、
4割が削られることになります。

  • 精米歩合50%以下…
    純米大吟醸酒/大吟醸酒(アル添)
  • 精米歩合60%以下…
    純米吟醸酒/吟醸酒(アル添)
  • 精米歩合60%以下、
    または特別な製造方法…
    特別純米酒/特別本醸造酒(アル添)
  • 精米歩合70%以下…
    本醸造酒(アル添)
  • 精米歩合の規定なし…
    純米酒/普通酒(アル添)

日本酒のラベルに記される原材料と
醗酵を促す醸造工程の基本
はほとんど同じ。
ということを考えると、米や水、
麹菌の種類、なにより、
その特長を巧く引き出す時間や
温度の管理技術など、微妙な“さじ加減”
の大切さを思い知らされます。

この差を実感したい方には、
種類の違う日本酒の飲みくらべを、
ぜひお勧めしたいところ。

飲みくらべて分かる、その違い。

日本酒の深さを知る、
いい機会といえます。

手間ひまかかる吟醸酒づくり。

なかでも、手間ひまのかかる「吟醸酒」。

読んで字のごと
く“吟味して醸造する”日本酒です。

精米歩合60%以下、
大吟醸酒ともなると
50%以下まで酒米を磨くのが、
吟醸を名乗るための条件。

まず、精米。

米の磨かれ具合にばらつきがあったり
、砕けた米が混入していると、
酒の質を落とし兼ねないため、
細心の注意が必要です。

精米時間に二昼夜を費やす
ことも多くあります。

精米後、摩擦熱を持った米を
倉庫で冷ます“枯らし”工程。

そして3〜4週間後、
残っている糠を取り除くために
“洗い”の工程となります。

ご飯の米は“とぐ”といいますが、
酒造りにおいては、
米と米を擦り合せると米粒が
砕けてしまうこともあるため、
文字通り “洗う”工程といえます。

洗い終えた米は水に浸けて、
米の芯まで適度に吸水させますが、
水を吸わせすぎると蒸米が
柔らかくなりすぎて、その後の
麹づくりが上手くいかないことも。

その日の気温、
米の品種、新米か古米か、
収穫時が豊作か凶作か、
さまざまな条件を加味した
調整は必須です。

とくに吟醸酒の場合、
精米歩合が低くなるので、
洗米、浸漬は基本、
手作業が中心です。

そして“蒸し”工程。

ご飯は炊くといいますが、
酒造りでは“蒸す”です。

蒸した米は硬めに仕上がるので、
米粒同士があまりくっつかず、
麹づくりの際、
麹菌が繁殖できる表面積を
大きくすることが目的です。

また、炊いた米は消化しやすいため、
糖化と醗酵のバランスが崩れて、
日本酒独特の並行複醗酵が上手く
できないことも挙げられます。

ちなみに炊いた米の水分が約65%
なのに対して、蒸した場合は
約35%とい大きな差があります。

吟醸酒では、低温でじっくりと
醗酵を行う必要があるため、
糖化とアルコール醗酵の
バランスがとても大切。

蒸米が柔らかすぎると
米が溶解しやすく、
醪(もろみ)の糖分が増加。

それに伴って
酵母の醗酵も弱まります。

醪を仕込んでしまうと、
あとは温度管理により
バランスをコントロール
しなければならなくなります。

酒造り全般にいえることですが、
“良いお酒を造ろうと思えば、
原料処理に行き着く”
といわれるほど、
これまでの工程はとても大切です。

そして次に続く“麹づくり”は、
さらにデリケートです。

米の芯まで繁殖する麹菌が育つ
“突き破精麹(つきはぜこうじ)”
をつくりだすとともに、
低温長期醗酵の醪の中でも
でんぷんを分解し、
酵母のエサとなるブドウ糖を
十分に供給させるため、
二晩がかりの温度管理は大切です。

麹菌が繁殖しはじめると、
自らの発する熱のため、次第に
麹の周囲の温度は上昇し、やがて
麹の繁殖が止まってしまうためです。

そして醪の工程。

醪は10℃以下の低温で、
30〜40日もの長期にわたる
低温管理が必要です。

低温の場合、
醪の酵素の働きや酵母の醗酵が
抑制されるため、
時間がかかるということです。

とくにこだわった吟醸酒をつくる際は
、次の“しぼり”の工程で、
醪を入れた酒袋を吊るして、
ゆっくり時間をかけ、
自然にしたたるお酒を採る「袋搾り」
や「しずく搾り」という
手法を採る場合もあります。

とくに、アルコール添加のできない
「純米大吟醸酒」では、
お酒のアルコール分はすべて酵母
からつくらないといけないため、
酵母の醗酵力を最後まで
維持しなければなりません。

酒米を半分以下まで磨き、
酵母の働きをコントロールするために
低温での醗酵管理が重要なポイントです。

普通酒とくらべると、
膨大な手間とひまがかかる吟醸酒づくり。

旨さの探求のためには、
それも大切なことです。

こうした苦労の末に誕生する吟醸酒の
お話を思い浮かべながら飲むと、
その味わいや印象も深まり、
より一層堪能できるに違いありません。