大寒と日本酒。

大寒2

寒い時期の慣習「寒仕込み」。

1年を春夏秋冬の
4つに分けるのが「四季」で、
24に分けるのが「二十四節季」。

さらに細かく72に分けたものが
「七十二候」です。

細かくなるにつれて、
季節はその時々の表情をより
具体的に表すことになります。

立春からはじまった二十四節季の最後
となるのが「大寒(だいかん)」です。

2019年の大寒の日は1月20日(日)。

大寒を期間としてとらえる場合は、
1月20日から2月3日となります。

ひとつ前の「小寒」と「大寒」の
約30日間を“寒の内”といい、
大寒の“日”はそのまん中にあたる、
1年でもっとも寒い日。

さらに細かい七十二候では、
次のように表現されています。

  • 大寒初候…款冬華(ふきのはな さく)/蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す
  • 大寒次候…水沢腹堅(さわみず こおりつめる)/沢に氷が厚く張りつめる
  • 大寒末候…鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく)/鶏が卵を産み始める

厳しい寒さの中に、徐々に近づいて
くる春の気配が使われている
言葉に感じられるこの頃。

とはいえ、もっとも寒さが
際立つ日とされているため、
白装束で滝に打たれたり、
薄着で海に入ったり、
氷点下の早朝に武道の寒稽古や寒修行
などの耐寒の行事が全国で行われて
いる様子が、この時期の風物詩として
テレビ画面に映し出されるのを
観た方も多いのでは。

菊正宗 生もと 蒸米

寒の内に汲んだ水を「寒の水」と呼び
、雑菌が少なく、傷みにくいとされ、
大寒の朝に汲み上げた水を納屋に
保管する習慣の地域もあるようです。

なかでも、
「寒の入り(小寒の初日)」から
9日目に汲んだ「寒九の水」は
薬になるほど良質で、
酒造りにおいて最高の酒が
できるといわれるほど。

また、大寒の風物詩のひとつに
「寒仕込み」があります。

この時期の凍てつくような寒さを利用
した“凍り豆腐”や“寒天”“酒”“味噌”
などを仕込むのに、もっとも良い時期。

とくに菌の繁殖が少なく長期保存に
向いている“寒の水”でつくった酒、
味噌、醤油は腐りにくい
との言い伝えもあります。

江戸の昔より、
寒づくりで名を全国に広めた灘の酒。

菊正宗では、極寒のなか、昼夜を
いとわず作業工程が続く生酛づくり
をはじめ、数多くの旨い酒の
仕込みがピークを迎えています。

寒い時期ならではのお楽しみ「ワカサギ釣り」。

冬の風物詩として話題となる
のが、ワカサギ釣り。

徳川将軍に霞ヶ浦のワカサギを年貢
として納めたことから公儀御用魚
とされ、漢字で「公魚」と書きます。

1年を通して釣れる魚ですが、産卵期
の脂がのった冬から春が漁獲シーズン
で、なかでもとりわけ、大寒の頃が
釣りに最適なシーズンです。

ワカサギといえば、
「氷上ワカサギ釣り」が有名です。

北海道の阿寒湖や網走湖をはじめ、
福島県、岩手県、群馬県、長野県
などの分厚い氷に覆われた湖面に
穴をあけ、釣り糸を垂らして
釣るシーンは有名です。

東海以南のエリアの湖では、
ドーム船に乗り込んで、
船底に空いた穴から釣り糸を
垂らす「遊漁」が人気。

氷上釣りの場合は
しっかりと防寒対策をとり、
トイレの位置確認などを怠りなく。

ドーム船の場合は、
暖房設備やトイレが備わっている
ことも多く、ファミリー層や
デートスポットに大人気だとか。

釣り上げたワカサギは、小振りで骨が
柔らかいので丸ごと食べられます。

天ぷらやフライ、唐揚げなどのほか、
鮮度のいいワカサギは刺身でも
食べることができるとのこと。

この季節だけの旬の美味しさ
を堪能したいものです。

竹中缶詰わかさぎ

“釣りには行けないけれど、
ワカサギを食べたい”という方は、
菊正宗公式ネットショップで
「天の橋立 わかさぎ
(わかさぎ油づけ)」
をお求めください。

新鮮なワカサギを風味そのままに、
オイル漬けにしたものです。

身が大きめで、
しっかりとした食感です。

淡水魚特有のさっぱりとした風味が、
海の魚とはまた違った美味しさを
感じさせてくれます。

このほか、真イワシをはじめ、
燻製かきやホタテ貝柱、ハタハタ、
ホタルイカ、ししゃもなど、
新鮮な魚介をオイル漬けにした
シリーズは、京都・宮津の
「竹中缶詰」の製造によるものです。

「竹中缶詰」は、ブランド名にも
なっている“天橋立”や丹後半島周辺
で最大の港“宮津港”に隣接しており
、原材料の鮮度は申し分なし。

また、「竹中缶詰」でつくられる
缶詰は、テレビの情報番組やグルメ
雑誌など取り上げられるほどで、
缶詰マイスターが“日本一美味しい”
と太鼓判を押すほどの絶品。

ぜひこの機会にご賞味ください。

厳しい寒さがつくり出す、
かずかずの冬の美味しさ。

四季の織りなす恩恵を味わいながら、
自然への感謝は
持ち続けたいものです。

大寒1

日本酒づくりと六甲おろし。

“六甲おろし”は、言わずと知れた阪神タイガースの応援歌。

“六甲おろしに 颯爽と…♪”。

熱狂的な阪神ファンだけでなく、
アンチファンの耳にも残るメロディー
と歌詞は、プロ野球12球団の中でも、
トップクラスの広く知られた曲です。

この力強い応援歌に後押しされた
阪神タイガースですが、
昨シーズンは最下位という結果に。

広島カープがリーグ3連覇を果たし、
CSを勝ち上がった
福岡ソフトバンクホークスが
日本シリーズを制しました。

ヤクルトスワローズ・山田のトリプル
スリー(3割30本30盗塁以上)の
史上初3回目の達成や
“甲斐キャノン”と呼ばれ、
流行語大賞にノミネートされた
福岡ソフトバンクホークスの
キャッチャー・甲斐の強肩など、
何かと話題に事欠かない
シーズンでした。

野球に限らず、ロシアW杯で活躍した
大迫をはじめとする世代交代が
上手く機能したサッカー日本代表
「森保ジャパン」の快進撃や、
世界を舞台に戦えるレベルの選手層が
厚い卓球やバドミントン男女の活躍、
女子水泳の池江璃花子の史上初アジア
競技大会日本選手6冠達成、
その巧みなテクニックが神技と
称されるボクシングの井上尚弥、
プロテニスの錦織圭、大坂なおみなど
、各スポーツ界に天才肌の選手が
続々と登場しています。

努力と根性でその技術を高める、
いわゆる“体育会系”が主軸であった
各種スポーツ界に、突然変異的に
登場する“時代の寵児たち”。

欧米人と比べて体格的に劣る日本人
ですが、環境や食生活、
科学的なトレーニングに加え、
もともと秘めていた才能やセンスが
開花していったように感じます。

その突然変異の発端をさかのぼって
みると、野球のイチロー、競馬の武豊
、サッカーの中田英寿などに見出す
ことができるのではないでしょうか。

さて、お話を
「六甲おろし」に戻しましょう。

漢字で“六甲颪”と書きます。

“おろし”とは、
山から吹き下りてくる滑降風で、
冷たさが特徴です。

「○○おろし」と呼ばれる“○○”
には吹き下ろされる山の名が冠される
ことが多く、“八甲田おろし”
“浅間おろし”“富士おろし”
“比叡おろし”など、“おろし”の名
を持つ滑降風は全国に点在します。

「六甲おろし」は、その名の通り
六甲山系から吹き下りる
北風のことを指しています。

応援歌「六甲おろし」の歌詞から
伺える“苦境に負けずに
勝利をつかみ取る”感は、
現在のトップアスリートには
そぐわないのかも知れません。

六甲おろしが、旨い日本酒を造る。

灘五郷の酒造りは、その名を全国に
知られる酒造好適米「山田錦」と
醸造に適した名水「宮水」という
類い稀な好条件が揃っていること
に加え、冬の厳しい「六甲おろし」
も大きく影響しています。

灘は昔から寒造りが主体で、年間
を通してもっとも寒い季節を選んで
酒の仕込みが行われている地域です。

あえて低温下で醸造することで、
雑菌の繁殖を抑えて酒質を
より一層高めることが、その名を
一躍全国に広めることとなりました。

さまざまな自然の恩恵が、
全国に認められる旨さを造り出して
いることにほかなりません。

菊正宗では、極上の高級酒
「治郎右衞門」「嘉宝」の仕込みを、
厳しい六甲おろしが吹く
この寒い季節に行います。

2019年の年末に限定販売する
「治郎右衞門」「嘉宝」は、手間ひま
をかけ、現在、仕込み真っ最中。

 

 

スポーツの世界と酒造の世界、
めざすのは同じく、“巧い”と“旨い”。

今年も美酒に酔いしれる
瞬間が目白押しです。

年明けの祝い酒は、もちろん日本酒で。

正月に飲む、「お神酒(おみき)」と「お屠蘇(おとそ)」。

毎年この時期、“年を取ると、
1年が経つのは本当に早いですね”
という挨拶が、流行語大賞に
ノミネートされるのではないかと思う
ほど頻繁に交わされる年末年始。

この“年を取るほど1年が短く
感じられる”ということを解明
したのが、フランスの哲学者、
ポール・ジャネの
「ジャネーの法則」です。

これは、“50歳の年配者にとっての
1年の長さは人生の50分の1に
過ぎないが、5歳の子どもにとっては
人生の1/5を占める”という
心理的な体感感覚を説いたもの。

つまり、生きてきた年数に応じて
1年の長さの比率が小さくなり、
どんどん時間を早く感じる
ということ。

併せて、人生経験を重ねていくうちに
新しい発見も少なくなり、
慣れやマンネリが時間経過の感覚を
早まらせているようです。

…ということで、あっという間に
2018年が過ぎ、2019年です。

お正月を楽しんでおられますか。

やはり、お正月といえば、今も昔も、
おめでたい特別な時期です。

お正月に家族が揃って
新年の挨拶を交わし、祝い酒を飲み、
おせち料理に舌鼓をうち、
テレビの正月特番を観ながら、
新年を祝う…昭和に見られた、
一般家庭の当たり前のヒトコマ。

現在は、正月早々から
さまざまなお店が営業をしていて、
娯楽も多様化、海外旅行先で
新年を迎える家族も多い時代とも
いえますが、意外と自宅で厳かに
正月を迎えるご家庭も、
少なくはありません。

年末にいろいろな所で
売り出されているおせち料理セットの
売れ行きの好調さなどから、
その様子がうかがい知れます。

そこで、ご家庭で正月を過ごされて
いる方に、お正月に欠かせない
祝い酒について簡単にご紹介します。

正月の祝い酒というと
「お神酒(おみき)」
「お屠蘇(おとそ)」が有名。

このふたつは、よく混同されがち
ですが、まったく別のものです。

「お神酒」は、神前にお供えする
“清酒(すみさけ)”。

正式には「白酒」「黒酒」
「清酒」「濁酒」の4種類を
神棚にお供えしますが、いまは
清酒のみを使う場合が多いようです。

神棚に供えた後、年長者から
年少者の順番で注ぎます。

またお神酒は、
正月に限らず結婚式や地鎮祭など、
神前での祭礼を執り行う際に
広く供えられるお酒といえます。

一方、「お屠蘇」は、無病息災を
願って年の初めに飲む薬酒。

“邪気を屠(ほふ)り、
魂を蘇(よみがえ)らせる”
という意味があるとされています。

つまり、悪い気を追い払い、
家族の健康を祈願して飲む
習慣が生まれました。

日本酒もしくは、
日本酒と本みりんを混ぜたものに
「屠蘇散(とそさん)/ドラッグ
ストアなどで市販されている数種類
の生薬」を数時間漬け込みます。

お屠蘇は年少者から年長者へ
お神酒の逆の順番に注ぐのが、
一般的な作法とされています。

お神酒、お屠蘇ともに、その作法や
飲む順番などが、地域の風習や
ご家庭ごとに受け継がれた作法
などで異なる場合もあります。

また、20歳未満の方は、
アルコール類を摂取することが
法律で厳しく禁止されています。

未成年者、お酒が飲めない方は、
盃を傾け飲んだふりをするだけでも、
充分に儀礼を尽くしたことに
なるので、無理強いは厳禁です。


成人式は、スパークリング純米大吟醸酒「天使の吐息」で祝杯を。

新年を迎えたもうひとつの祝い酒は、
成人祝いの席。

2019年の成人式は1月14日です。

成人式のお祝いにうってつけな
お酒が新しく登場しました。

大切な方々とともに祝う
“おめでたい日”にふさわしい
スパークリング純米大吟醸酒
「天使の吐息」です。

開封直後の上質なシャンパンのような
発泡感と清涼感でひとときを愉しみ、
ボトル半ばを過ぎたあたりから
感じさせてくれる、
美味しくコクと深い香りを醸す、
沈殿したオリの「うすにごり」。

1本で2度楽しめる、
菊正宗の新しいジャンルです。

ライトな感覚なので、
初めて飲むお酒としてはピッタリ。

ギフトとしてもお喜びいただける
味わいに仕上がっています。

数量限定商品なので、ぜひお早めに。

さて、成人式ですが、
1948年(昭和23年)に
公布・施行の祝日法によって制定
され、1999年(平成11年)まで、
約50年にわたって毎年1月15日に
固定された祝日でした。

週休二日制が定着してきたことも影響
して祝日に関する法改正が行われ、
ハッピーマンデー制度を導入。

2000年(平成12年)以降は、
1月第2月曜日が成人の日
として現在に至っています。

成人の日は、小正月(1月15日)
に行われた「元服の儀」を
受け継いだ祝日とされています。

元服は、古くは奈良時代から続く
男子の通過儀礼のひとつです。

もともとは公家や武家の行事で、室町
時代以降、庶民にも広まりました。

儀式は身分や時代によって
異なりますが、髪形,服装を改め,
初めて冠や烏帽子をつける儀式で、
幼名を改める機会でもありました。

女子の「裳着(もぎ)」
「着裳(ちゃくも)」が、元服に
相当する成人儀礼とされています。

成人を迎える年齢については、
時代によってさまざま。

奈良・平安時代は
12~16歳で行われたとされる
記述が残されています。

室町時代には5~20歳と年齢の
幅が広がり、戦国時代の女子には、
政略結婚に備えて8~10歳で
成人儀礼を行った例もあります。

江戸時代には、女性の場合も元服と
呼ばれるようになりました。

結婚と同時、未婚でも18〜20歳
までに儀式を行っていました。

そして、男女の区別なく20歳の節目
に行うようになっていきました。

2019年は、
元号が変わる“時代の節目”の年。

2018年までの嫌な思い出は、心の
奥底にしまい込んで、装いも新たに
新しい時代を迎えましょう。

そして、新しいコトに興味を持って、
刺激ある毎日を過ごすことで、
いつもより長く感じる1年
にしてみてください。

初夢に一喜一憂するのも、いとをかし。

宝船

いつ見る夢が、初夢?

“いつ見る夢が初夢か”
については諸説あり、
もっとも古い初夢に関する記述は、
鎌倉時代に書かれた「山家集」
という文献に登場します。

この時代は旧暦で、暦上の新年とは
関係なく、“節分の夜から立春の朝
にかけて見る夢(2月4日前後)”を
「初夢」としていました。

これは二十四節気の最初が「立春」
ということで新しい年の始まりと
考えていたことから来ています。

お正月によく見かける“新春”や
“迎春”などの「春」という文字に、
立春の名残が見られます。

現在の初夢事情ですが、“元日の夜
から1月2日の朝にかけて見る夢”が
一般的に初夢だとされています。

そう考えるようになった理由は
江戸時代にまでさかのぼります。

大晦日は歳神様をお迎えするため、
夜は眠らない風習が定着したこと
により、初めて眠る元日の夜に見る夢
が「初夢」になったとのこと。

また江戸時代後期には、
“1月2日の夜から1月3日の朝
にかけて見る夢”が初夢
とされた時期もありました。

これは書き初めや初商いなどをはじめ
とする多くの新年の行事が2日に
行われることに影響しています。

1月2日にのみ売り出される
「宝船」の絵を枕の下に敷いて寝る
と、良い夢を見ることができる
という噂が広まり、それが
一躍ブームとなったということです。

いまでいう、限定品セール
のようなものでしょうか。

実際に年が移り変わる境目の日に
するか、一般的な習慣に乗っかる
のか、江戸の流行を取り入れるのか
…初夢を見るタイミングは、
悩ましいところ。

でも、考えようによっては、
初夢を見るチャンスが何度かあると
とらえて、都合の良い夢を見た日
にするのも選択肢のひとつ
ではないでしょうか。

一富士、二鷹、三茄子

一富士、二鷹、三茄子…その続きは?

実際に見る縁起物の「初夢」と
いえば、“一富士、二鷹、三茄子”
があまりにも有名です。

この言い回しは、
江戸初期にはすでにあったようで、
多くの文献にこの3つの組み合わせ
を見つけることができます。

徳川家に関係している内容も多く、
そのいわれには諸説あります。

●最も古い富士講組織のひとつ
「駒込富士神社」の周辺に
鷹匠屋敷(現在の駒込病院)があり、
駒込茄子が名産であったことに由来

●徳川家ゆかりの地である
“駿河国”での高いものの順。
富士山、愛鷹山、初物の茄子の値段

●富士山、鷹狩り、初物の茄子を
徳川家康が好んだことから

●富士は日本一の山、鷹は賢くて
強い鳥、茄子は事を
「成す」に通ずることから

●富士は「無事」、鷹は「高い」、
茄子は事を「成す」という掛け言葉

●富士は「曾我兄弟の仇討ち
(富士山の裾野)」、
鷹は「忠臣蔵
(主君浅野家の紋所が鷹の羽)」、
茄子は「鍵屋の辻の決闘
(伊賀の名産品が茄子)」に由来

“一富士、二鷹、三茄子”に続く
有名なものは、“四扇(しおうぎ)、
五煙草(ごたばこ)、
六座頭(ろくざとう)
/剃髪した琵琶法師のこと”。

一説ですが、一富士と四扇は
“末広がりで子孫や商売繁盛”、
二鷹と五煙草は“鷹と煙草の煙は、
高く昇る運気上昇”、
三茄子と六座頭は“どちらも毛がなく、
怪我ないという洒落言葉にて
家内安全”を、対の言葉で
祈願したということです。

このほか、「四葬礼、五雪隠」
「四葬式、五火事」など、逆夢や予兆
とする解釈も存在しています。

良い初夢を見るために行う風習
は室町時代からあります。

そのひとつが、「なかきよの
とおのねふりの みなめさめ
なみのりふねの おとのよきかな
(長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め
波乗り船の 音の良きかな)」
という回文の歌を書いた
七福神の乗っている宝船の絵を
枕の下に入れて眠ると良い初夢
が見られるとされていました。

これで悪い夢を見た場合は、
翌朝に宝船の絵を川に流して、
縁起直しをしたということ。

この回文を寝る前に3回唱えてから
寝るというものや、宝船の絵の裏に
“獏(ばく)の絵”や
“獏という文字”を書いておくなど
のおまじないも流行りました。

ちなみに、獏は悪い夢を食べる
という空想上の動物です。

電脳時代の現在、若い世代に
“一富士、二鷹、三茄子”が通じる
のかどうか、もしかすると
「初夢」そのものを知らない世代
が誕生しているのかも知れません。

ただ、急ぎ足で時間が過ぎ行く時代
だからこそ、こうした夢のある伝聞
にも耳を傾けたいもの。

かろうじて初夢に思いを馳せた円熟
世代は、ひなびた温泉宿でいただく
美味しい雪見酒を決め込んだ、
風流な夢でも見るとしましょうか。

菊正宗ブログ お酌女性

年の暮れのご挨拶は、ぜひ日本酒で。

平成最後となる「お歳暮」の準備は済んでいますか。

月日が経つのは早いもので、
この間、新年の挨拶をしたばかり
だというのに、今年も残すところ、
あと僅かとなりました。

来年から新元号となるため、
しばらくは、いろいろな場面で
“平成最後の……”と冠される
ことが多そうです。

その一方で、人々の関心は
“新元号の名称”にも注がれています。

選定にあたっては、「漢字2文字」
「書きやすく読みやすい」
「俗用されていないもの」など、
いくつかの条件があります。

「誤記や混同を避けるために、
“明治・大正・昭和・平成”の
略式表記で使われる“M・T・S・H”
以外のアルファベット頭文字」
なども条件のひとつと
されているようです。

新元号は来年4月1日に公表され、
5月1日に施行される予定。

ご家族や友人たちと一緒に、
新しい元号をあれこれ予測
してみては、いかがでしょうか。

…ということで、
平成最後の年末年始を迎えます。

平成最後の「お歳暮」の準備は
済んでおられますか。

かつて、お歳暮を贈る時期は、お正月
準備をはじめる「正月事始めの日」
である12月13日(現在は新暦。
ひと昔前は旧暦)から1週間後の
12月20日あたりとされていました。

最近は、販売形態の多様化や
生活スタイルの変化、流通環境の充実
などにより、お歳暮を贈る時期
が少し早まっているようです。

さすがに、年の瀬が押し迫った
正月準備に忙しい年末ぎりぎりに
荷物が届くのは迷惑。

その配慮から、終わりの時期は、
昔と変わることなく12月20日ごろ
をひとつの区切りとなります。

一般的に関東と関西、沖縄などで、
少しばかり贈る時期が異なります。

●関東…12月初旬〜12月20日ごろ
(東京・神奈川は、11月下旬
ごろからスタート)

●関西ほか(全国的なお歳暮期間)
…12月10日〜12月20日ごろ

●沖縄…12月初旬〜12月25日ごろ

とくに都市部では早まる傾向にある
ようですが、家庭のしきたりや
地域的な慣習により、日程が前後
する場合もあるようです。

お歳暮の時期にお届けできない
場合は、表書きを変えて贈ります。

●元旦〜1月7日(松の内)…御年賀

●1月8日〜立春(2月4日前後)
…寒中御見舞、寒中御伺

また、贈り先が喪中の場合は、
松の内が終わるのを待って、
紅白の水引がついたのし紙ではなく、
無地の短冊に「寒中御見舞」
という表書きで贈りましょう。

 

お歳暮の起源は室町時代にさかのぼります。

お歳暮は、お中元と同じく
古代中国から伝わった行事に
由来するようです。

その行事が、室町時代ごろ、
新しい年の豊作を歳神様や先祖の御霊
に祈願するために捧げる供物を、年の
暮れに本家や家元、近所に持っていく
御霊祭(みたままつり)
と結びついたのが「お歳暮」
のはじまりといわれています。

お歳暮は、お中元と同様に、
江戸時代になって、広く庶民の間で
広まりました。

これには、江戸時代の商習慣
が深く関わっています。

当時の商売は掛け売りが基本。

盆と暮れに半年分の借金を
まとめて払う、いわゆる
“盆暮れの支払い”がありました。

この支払いの際に、お礼の贈り物を
持参したことが、歳神様への
供え物を配る時期と重なって、
お歳暮が“年の暮れの贈り物”
として定着していきました。

歳暮という言葉は、もともと
“歳(とし)の暮れ”という意味
で使われており、年末にお世話に
なった人々に贈り物を持参して
回るうちに、その贈答品そのもの
を「お歳暮」と呼ぶようになった
ということです。

お歳暮に込められた感謝の気持ちは、
今も昔も変わることなく
受け継がれているようです。

日本酒は、正月の祝い酒として、
大変喜ばれる贈答品のひとつ。

これも昔から変わらぬこと。

菊正宗では、先様にお喜びいただける
数多くのご贈答セットを
ご用意しております。

お世話になった方の顔を思い
浮かべながら、お選びくださいませ。