「バレンタインデー」の日に、“愛情”を再確認。

Valentinus

「バレンタインデー」の由来と海外事情

「バレンタインデー」の
“バレンタイン”は、
3世紀のローマに存在した
キリスト教司祭の
聖ウァレンティヌス
(英語読みでバレンタイン)
に由来します。

当時のローマ帝国は
ミトラ教が大きな勢力を持ち、
キリスト教信仰は公には
認められていませんでした。

ローマ皇帝・クラウディウス2世は、
兵士の士気が下がることを理由に
婚姻を禁止していたにも関わらず、
ウァレンティヌス司祭が
結婚式を執り行っていたことを理由に
牢屋へと投獄。

禁止されていたキリスト教の
司祭であったことも
大きな理由のひとつ
ともいえるでしょう。

ウァレンティヌス司祭が
投獄されていた牢屋の看守の娘は
生まれつき目が見えませんでした。

彼女は、いわゆる
“隠れキリシタン”で、
ウァレンティヌス司祭による
キリスト教の説教を受けるために
牢屋に度々訪れていたといいます。

そしてウァレンティヌス司祭の
説教を受けるうちに、
奇跡的に目が見えるように
なりました。

このことが伝聞し、
彼女の家族だけでなく、
看守や召使いたちも
密かにキリスト教徒に転向。

この話がクラウディウス2世に
漏れ伝わったことで
彼の逆鱗に触れ、
最期まで改宗しなかった
ウァレンティヌス司祭は
処刑されました。

Juno

その日が2月14日で、
ローマ帝国の祭典
“ルペルカリア祭”の
前日であったことから、
祭典の生贄にされた
という説もあります。

そして、ウァレンティヌス司祭
殉職の日を慈愛に満ちた日と定め、
後の「バレンタインデー」へと
繋がっていきます。

ちなみに、死を覚悟した
ウァレンティヌス司祭が、
処刑前日に目が見えるようになった
少女に1通の手紙を送りました。

それは彼女に授ける最後の説教で、
手紙の最後に
“From Your Valentine
(あなたのバレンタインより)”
と書き添えられていたことから、
現在の「バレンタインデー」に
わたすメッセージにも、
この一文が添えられることが
あります。

日本の「バレンタインデー」は、
製菓メーカーの販売促進に由来する
“女性から男性に
チョコレートを贈って
愛を告白する日”
として定着していますが、
海外に目を移してみると
それぞれ事情が異なります。

驚くことに、
ウァレンティヌス司祭を崇拝する
正教会が広がる国々では、
2月14日が愛や恋人を関連づけた
公式的な“記念日”という習慣はなく、
西欧文化がもたらした
商業イベントとしての
「バレンタインデー」という
記念日にしかすぎません。

日本の「バレンタインデー」の
元となった欧米諸国では、
性別に関係なく
恋人にギフトを贈る習慣があり、
イギリスでは
製菓メーカーのキャンペーンに伴い
チョコレートボックスを贈る習慣が
根付いているようです。

中国では2月14日と旧暦の7月7日の
年2回「バレンタインデー」があり、
どちらも男性から女性に
贈り物をする日で、
主にバラの花を贈ります。

カトリック信者の多い南米でも
2月14日は
ウァレンティヌス司祭にちなんだ
「バレンタインデー」と
されていますが、
すでにカップルである男女の日で、
花束やカードを贈り
一緒に過ごす日として定着。

一部を除いて全世界的に、
2月14日は愛を育む日
とされているようです。

 

「バレンタインデー」をテーマにした映画を、「バレンタインデー」に楽しむ。

「バレンタインデー」に
まつわる映画は数多くありますが、
その代表格といえるのが
タイトルそのままの
ハリウッド映画
『バレンタインデー』、
2010年(平成22年)公開の作品です。

舞台は、
2月14日の「バレンタインデー」
を迎えたロサンゼルス。

描かれているのは、
年齢も職業も愛のカタチも
さまざまな男女15人の
バレンタインデーの1日です。

たくさんの恋愛事情を
垣間見ることができるオムニバス的な
アンサンブル・ラブストーリーですが、
何の繋がりもなかった人達が、
実はみごとに繋がっていくといった
展開が物語に厚みを持たせています。

そして、もうひとつの魅力が、
シャーリー・マクレーンや
ジュリア・ロバーツ、
ジェイミー・フォックス、
アシュトン・カッチャー、
アン・ハサウェイほか、
ベテランから若手まで
ハリウッドのビッグネームの
豪華な共演。

そして、それを取りまとめるのが
名作“プリティ・ウーマン”を撮った
ゲイリー・マーシャル監督
という布陣ですから
面白くない訳がありません。

大切な人に花を贈ることに
一生懸命な人や、
相手のすべてを受け入れ
幸せな1日を過ごす人、
上手くいかず一人で
バレンタインデーを過ごす
ことになる人など、
それぞれのバレンタインデーが
どのような形で締めくくられるかを
見届ける楽しさいっぱいの
作品といえます。

邦画でも
1995年(平成7年)公開の
『大失恋。』が、
「バレンタインデー」をテーマに
進行する作品。

2月14日、ある遊園地を舞台に
8つの物語が同時進行する
オムニバスドラマで、
ある物語の主人公が
別の物語の主人公と
それぞれの物語に接点のない場所で
絡むシーンが存在するなど、
ハリウッド映画『バレンタインデー』
と少し似た展開。

大森一樹監督による
ロマンティックラブコメディに
仕上がっています。

日本の「バレンタインデー」は
チョコレートが
もっとも売れる時期ですが、
最近は辛党の恋人やお父さん、
夫に贈る日本酒を
お求めいただく機会が
かなり増えています。

今年の「バレンタインデー」は、
菊正宗の日本酒をご用命くださいませ。