「令和」と同様に万葉集より出典の
「可惜夜(あたらよ)」。
菊正宗のミステリアスな日本酒です。

明けてしまうのが惜しい、すばらしい夜に。

令和元年も残すところ、あとわずか。

元号制定にあたって、
新元号となった「令和」は
万葉集からの出典。

最終候補となった
「英弘(えいこう)」は古事記、
「広至(こうし)」は
日本書紀と続日本紀、
残りの3案の「久化(きゅうか)」
「万和(ばんな)」
「万保(ばんぽう)」は
中国の古典からの出典でした。

こうした古典の言葉と対極にあるのが
、「JC・JK流行語大賞」です。

2019年のコトバ部門では、“ぴえん”
(泣き声の“ぴえーん”から
生まれた語で、SNSなどで利用)
や“べびたっぴ”
(タピオカにストローをさす時の
掛け声として、スマホアプリ
“TikTok”で話題に)
などが選出されました。

中高年層にはまったく理解できない、
デジタル時代を象徴するかのような
新しい言葉がJC・JK
(女子中学生・女子高校生)
の間で日々誕生している現代。

かといって、古い言葉は廃れている
のかというとそうでもなく、
いにしえの歌が詠まれている
“百人一首”による競技カルタに
没頭する女子の青春を描いた
「ちはやふる」が
若い女性層の人気を得るなど、
古い言葉と新しく生まれる言葉の
両方を使いこなしているのは、
案外、若い女性たち
なのかもしれません。

また、古い言葉に触れる
という意味では、
日々目に触れる元号は、
その最たるものといえるでしょう。

2019年最後の満月

菊正宗の「可惜夜(あたらよ)」
の名称も、出典は万葉集から。

万葉集の第九巻1693番目の歌で、
原文は
“玉匣 開巻惜
恡夜矣
袖可礼而 一鴨将寐”。

訓読みでは
“玉櫛笥 明けまく惜しき
あたら夜を
衣手離れて 独りかも寝む”

(たまくしげ あけまくをしき
あたらよを
ころもでかれて ひとりかもねむ)
となります。

紀伊国でつくられた
詠み人知らずの歌で、
新古今和歌集巻第十五
恋歌五に1429番目の歌として
撰歌されてもいます。

この歌に詠まれた意味をひも解くと、
“櫛笥”は、
櫛や化粧道具をいれておく箱で、
“玉”がつくことで美称
(美しさを褒める接頭語)を表現し、
“あく”“ひらく”に掛かる
枕詞となります。

現代語に訳すと“(玉櫛笥/枕詞)
明けてゆくのが
もったいないような良い夜に、
お前と遠く離れて
一人で寝ないといけないだろうか”
という、少々艶っぽい歌となります。

お酒に冠した「可惜夜」は、
“明けてしまうのが惜しい、
すばらしい夜”という意味で、
“このお酒を飲む楽しいひとときは
儚く、夜が明けるのも惜しいほどの
すばらしい時間を過ごしてほしい”
という願いが込められています。

謎めいた「可惜夜」。判明しているのは“旨い”ということ。

「可惜夜」は、謎に包まれた日本酒
としても話題を集めています。

公表しているのは
“嘉納会特A地区産の山田錦を
100%使用”ということだけで、
酒質、精米歩合、日本酒度、
甘辛度などは謎のまま。

これは“魅せる菊正宗”をコンセプトに、
先入観に縛られることなく、五感で、
日本酒本来の美味しさを楽しんで
いただこうという思いからです。

謎めいた「可惜夜」の美味しさの
ヒントを少しだけ種明かし。

すっきりとフルーティな
鼻に抜ける香りと
口に広がる深い味わいで、
上品な余韻をお楽しみいただける
酒質に仕上がっています。

“純米酒なのか”“吟醸酒なのか”…
答えは、実際に飲んでお確かめください。
併せて、「可惜夜」を装うラベルにも魅力が。

大正期に美人画で名を馳せた
北野恒富によるもので、
菊正宗のポスター原画を
使用したラベルには、
大正モダニズムの雰囲気が漂います。

とくに注目したいのは、女性の表情。

妖艶で物憂げな視線の先に、
深い物語を感じさせてくれます。

魅力に満ちあふれた
「可惜夜」は限定販売。

2017年に登場して以来、毎年、
発売早々の完売となる人気商品です。

今期出荷分も残りわずかとなりました。

お早めにお買い求めくださいませ。