菊正宗は創業360年、会社設立100周年を迎えました。

普段使いの計算は「10進法」、時間や角度は「60進法」「12進法」。

私たちが普段使う四則演算
(足し算・引き算・掛け算・割り算)
に用いられているのは10進法です。

私たちの暮らしの多くの“計算”は、
この10進法を中心に進んでいます。

ところが、時間に関する事象について
は12進法と60進法が使用され、
角度も60進法が基準となっている
など、さまざまな「◯進法」が、
巧く共存して世の中は動いています。

10進法は、古代ローマ帝国が
ヨーロッパを席巻した際に、
大量の人や物資の計算が必要となり、
ラテン民族が使っていたものが
共通の命数法として採用され、
そこにインドからヨーロッパへと
伝わったアラビア数字による
10進法の“位取り記数法”が
大きく関わることで
一挙に広まったという説が、
さまざまある諸説の中で有力です。

一方、時間や角度に使われる
12進法と60進法には、大きく
天体の動きが関係しているとのこと。

その発端は、四大文明のひとつ、
古代メソポタミア文明において
バビロニア人が考案した
という記録が残されています。

バビロニア人は、
太陽の動きを観察して
60進法を考案しました。

そして、地球が1日で太陽の周りを
回転する角度を1度に定めて、
地球が太陽を1周する期間を1年
(=360日)と決めたところから、
円一周が360度となりました。

その後、1年は365日、正確には
地球が太陽を一周するのが
365.25日なので、4年に一度、
閏年(うるうどし)を設けること
により、誤差を調整していますが、
円は360度のまま
使用されています。

また、月の動き(満ち欠け)から
30日を1月と設定し、それが
12回繰り返すことで1年になる
ということも導き出されました。

天体を中心とした自然的事象において
は、60進法や12進法の方が、
しっくりとくるようです。

360年の歴史は、教科書で学んだ出来事が満載。

菊正宗酒造は、
2019年(令和元年)の今年、
創業360年を迎えました。

天体の動きによって導き出された
“時間”の積み重ねと考えると、
“360”という数字が重なる、
この360周年は感慨深いものがあり、
歴史の大きな節目ともいえます。

360年前の創業は、
万治2年(1659年)、
徳川4代将軍家綱の時代。

忠臣蔵で四十七士を率いた大石内蔵助
の生まれた年にあたります。

山田風太郎の小説「魔界転生」や
テレビ時代劇「江戸を斬る」などに
悪役として登場する“由井正雪”が、
幕府転覆を計画したのも
徳川家綱の時代。

当時の町の様相は、
小説やテレビのシーン描写で
窺い知ることができる
といえるでしょう。

1657年の「明暦の大火」で
江戸の大半が消失したため、
翌1658年に「万治」に
改元した時期でもあり、
ちょうど町の復興が
活気づいた時期とされています。

 

世界に目を移すと、創業と前後して、
ホッブスの「リヴァイアサン」刊行や
英国の王政復古、フックの法則の発見
、ニュートンの万有引力の発見
などが挙げられます。

これらの出来事を、
学生時代に学んだことを
思い出される方も
いらっしゃるのでは…。

創業以降、18世紀末には
樽廻船による“下り酒”が
江戸で人気を博し、
灘酒の名声は一気に全国区に。

さらに幕末。

神戸に設けられた「海軍操練所」には
、坂本龍馬や勝海舟、睦奥宗光などが
出入りしていたことから、
記録には残っていませんが、
ほど近い場所で酒造業を営んでいた
菊正宗のお酒を口にしたであろうこと
は、容易に想像できます。

創業から260年経った
1919年(大正8年)11月10日に
会社設立。

2019年(令和元年)は、
会社設立100周年にもあたります。

360年と100年の記念すべき節目
を同時に迎えるのが、
新たな元号制定の年というのも、
偶然が成せる技なのでしょうか。

昨今、さまざまな企業が100周年
を迎えることを耳にすると、
創業360年はあまりにも長く、
その歴史の多くを酒造に中心に
行えてきたことを考えると、
やはり真摯なまでに品質に
こだわってきたことへの“証”
であると自負しております。

酒粕は、もうひとつの“日本酒の楽しみ方”。

「酒粕」の賞味期限。

食品類に記載されている
「消費期限」と「賞味期限」の違い
をご存知でしょうか。

「消費期限」は、保存期間が短い
食品につけられる表示で、
お弁当や牛乳、肉、魚などの生鮮
を中心に“食べても安全な期間”
を示したものといえます。

そのため消費期限を過ぎたものは、
消費者判断にゆだねられますが、
それほど日持ちはしません。

一方、「賞味期限」は、
比較的保存が利く食品につけられる
表示で、食品メーカーが
“美味しく食べられる期間”
を保証したものです。

賞味期限を過ぎても、
しばらくは食べられます。

また、「消費期限」「賞味期限」
ともに、未開封で併記されている
保存方法を守ることが
前提の基準です。

「酒粕」に記載されているのは
「賞味期限」です。

アルコール分を含んでいるため、
雑菌が繁殖しにくく
腐りにくい食品といえます。

そのため保存が利く
食品に位置づけられ、
目安となる「賞味期限」は、
メーカーにもよりますが
6ヵ月ほどです。

未開封のものは
冷蔵庫に入れておくのが最適で、
開封後は、空気に触れないように
タッパ等に密閉して冷蔵、
もしくは小分けをして
冷凍保存がオススメです。

醪(もろみ)を搾った日本酒は、
火入れを1回または2回行うことで、
酵母菌を死滅させますが、
搾った後に残った「酒粕」には
火入れをすることは、
まずありません。

そのため「酒粕」には、
酵母菌や乳酸菌が多く
含まれています。

「酒粕」は熟成とともに、
色が変化します。

白からピンクへ、ピンクから黄色、
そして茶色へと徐々に変化し、
味が濃くなっていきます。

これは糖とアミノ酸が結合する
“メイラード反応”
と呼ばれるものです。

表面に白い粉や斑点が発生することが
ありますが、これは熟成が進むことで
発生するアミノ酸
「チロシン」が結晶化したもので、
食べても問題はありません。

茶色くなった「酒粕」に
茄子や瓜を漬け込んで“奈良漬け”を
つくられるご家庭もあります。

ただし、糠床のようにちゃんとした
丁寧な保存管理が必要。

酸っぱい臭いがして
糸を引いていたり、
「酒粕」の一部が溶けて
液化している、嫌な臭いがする、
味がおかしいなどの状態が見られる
場合は、廃棄するしかありません。

「賞味期限」については余裕を持った
期日が設けられていますが、
「賞味期限」がもっとも美味しく
食べられる期間です。

いずれのメーカーも、この期間内に、
美味しくお召し上がりいただくこと
を前提としています。

 

菊正宗 本醸造 酒粕900g

万能食材に位置づけられる「酒粕」。

菊正宗では、季節限定・数量限定で、
「酒粕」のネットショップ販売
を行っています。

11月に限定販売する
「生酛 本醸造 酒粕」、
2月に予約販売を予定している
「嘉宝 酒粕」「雅 酒粕」。

菊正宗 嘉宝 酒粕

とくに2月予約販売の「酒粕」は
菊正宗を代表する銘酒
「嘉宝」と「雅」を搾ったもので、
ギフトに最適の「酒粕」として
人気の商品です。

菊正宗 雅 酒粕

そんななか、長年にわたって
11月の「生酛 本醸造 酒粕」発売日
を、首を長くしてお待ち
いただいているお客様の声
も数多くいただいております。

普段使いの「酒粕」として
最適とのこと。

とくに粕汁に向いているようで、
アルコール分を多く含んでいるため、
身体が芯から火照り、
少しほろ酔い加減になるほどで、
お酒に弱い方やお子様が食べられる
場合は、十分に煮切ることで
アルコール分を飛ばす
必要があります。

また、車の運転にも配慮が必要です。

シンプルに表面を焼いて砂糖をつけて
食べるのもオツな食べ方。

この他、「酒粕」と味噌を
混ぜ込んだものを、
みりんや醤油、砂糖で味を整え、
そこに鶏肉や魚を漬け込んで、
冷蔵庫でひと晩寝かせたものを焼く
“酒粕味噌漬け焼き”。

「酒粕」とチーズを練り込んだ
“酒粕チーズケーキ”。

「酒粕」とチーズや蜂蜜を混ぜて
クラッカーに乗せた
“酒粕ディップ”。

「酒粕」と味噌や出汁を
組み合わせた“酒粕鍋”など、
料理レシピは工夫次第。

とくに味噌ベースの料理との
相性は抜群です。

また、“酒粕パック”や“酒粕風呂”など、
その保湿成分による美容コスメの分野
でも大活躍の食材です。

栄養価を多く蓄えた、美容&健康に
最適の食材「酒粕」は、
江戸の昔より受け継がれた
“先人の知恵”のかたまり
といっても過言ではありません。

長年にわたる口伝で
受け継がれた効能を、
最新の科学が証明していることから、
古くて新しい最先端の食材に
位置づけられるといえましょう。

美味しい日本酒づくり…「二十歳の山田錦物語」第二章、稲刈り。

“秋雨の晴れ間”、稲刈り日和に恵まれて。

千葉県全域に大きな被害をもたらした
台風15号の傷も癒えないまま、
観測史上最大クラスの台風19号が
東日本を包み込むように直撃し、
数多くの一級河川の氾濫による水害が
甚大な被害を与えたことは、
記憶に新しいところです。

2019年(令和元年)6月9日の田植え
とともにスタートした
「二十歳の山田錦物語」
プロジェクト。

その次のステップとなる
“稲刈り”作業が行われたのは、
10月20日(日)のこと。

関東エリアほどの被害は
なかったものの少なからず
台風の影響があり、
長引く秋雨も懸念されました。

しかし、稲刈り当日は、
前日まで降り続いた雨も上がり、
昼頃には晴れ間も
顔をのぞかせる好天に。

まさに、農作業日和です。

山田錦は食米とくらべて“稈
(かん/稲や竹などの中空の茎
のこと)”が長く、
実る米の大きさも大きい
という特徴があります。

今年は、例年にくらべて
10cmほど稈が長く育ち、
雨が降り注いだため、
稲はやや倒伏ぎみ。

まさに“実るほど
頭を垂れる稲穂かな”
を地でいっている感が
ありましたが、
穂の部分が水に浸かって
いる訳ではなく、
稲刈りには好適な
タイミングとのこと。

たわわに実った稲穂を蓄え、
葉の緑と稲穂のこがね色の
鮮やかなグラデーションの波を
織りなしているかのようです。

参加した学生たちは作業着に着替えて
、生産者からのレクチャーを受けた後
、稲刈りをスタート。

鎌を手に田んぼへ入る者と
刈り取った稲を束ねる者に分かれて、
約2時間。

慣れない姿勢での作業に加えて、
前日までの雨で田んぼがぬかるんで
いたこともあり、かなり疲れた様子で
、言葉も少なめ。

それでも、参加した21名の学生たちは
やりとげた充実感による心地よい疲労
とともに田んぼ1枚分の稲刈りを
終了しました。

残っているもう1枚の田んぼの
稲刈りには、コンバインが登場。

コンバインは、“稲を刈り取り、
籾の脱穀、ワラの処理”
を一度にこなす農業機械。

なんとか余力の残っている
好奇心あふれる女子学生数人が
コンバインに乗り込んで、
稲刈り体験。

手作業よりはるかに早い
作業効率に驚くばかり。

脱穀後のワラは小さく裁断され
コンバイン背面から
田んぼに撒かれます。

これは、昔から伝わっている
“その田んぼで収穫したものを、
その田んぼに戻す”
という考え方で、
撒かれたワラ屑が腐って、
田んぼをより肥沃に
してくれるそうです。

ちなみに、刈り取って束ねた稲も、
このコンバインを通して脱穀し、
次の乾燥工程に進みます。

「二十歳の山田錦物語」は、心に刻まれる貴重な体験。

「二十歳の山田錦物語」
プロジェクトとは、
19歳以上の大学生が
田植えや稲刈りなどの
酒米づくりから、
収穫した酒米による醸造、
商品化までを体験する年間を通した
体験型のプロジェクトです。

参加しているのは、
県下5つの大学で農業や微生物、
醗酵を学ぶ学生を中心
としたメンバーたち。

そして、参加学生たちが
農作業に勤しむのは、
菊正宗が長年にわたって契約している
三木市吉川町前田地区の中で
“特A地区”。

普段なかなか足を踏み入れることの
できない、とても貴重なエリア
といえます。

「二十歳の山田錦物語」
プロジェクトは、
若い世代に酒米や日本酒に
触れる機会を設けることで、
伝統的な“日本酒文化”の
貴重な体験の物語です。

生産者組織「吉川町山田錦村米部会」
と兵庫県、三木市、JAみのり等が
手をとり
“二十歳の山田錦物語実行委員会”
を発足したもの。

この背景には、
明治から連綿と続く
酒蔵と生産農家との
「村米制度」があります。

酒蔵との酒米の契約栽培によって
培われた長年にわたる信頼関係により
、山田錦は最高品質の酒米として
育まれてきたことが、
このプロジェクトを実現した
といっても過言ではありません。

また、学生さんたちの
田植えや稲刈りなどの体験を
支えているのは、
プロジェクト期間中の田んぼを
日常的に管理する契約農家の協力
があってのお話です。

「二十歳の山田錦物語」
プロジェクトは、
1月半ばの醸造体験と
3月に入ってからの商品化の、
残すとこあと2回。

自分たちが造り上げた
「二十歳の山田錦物語」
を冠したお酒なので、
美味しくない訳はありません。

「菊正宗 灘の生一本純米酒とベストセレクション缶詰セット」

灘酒プロジェクトとして、
今年も菊正宗から、
原料米に幻の酒米
と言われる兵庫恋錦を
100%使用した特別な
「灘の生一本」を発売。

その「灘の生一本」に、
こだわりの缶詰の中でも
特に人気の高い、
三種類の缶詰を
セットにしました。

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じっくりとご堪能ください。

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