「重陽の節句(ちょうようのせっく)」は、別称“菊の節句”。

日本の国の象徴とされる“国鳥”“国花”をご存知ですか。

日本の国を象徴するものとして、
よく話題になるのが
“国鳥”と“国花”。

“日本の国鳥は?”と聞かれて多くの
方が“トキ”と解答されますが、
正解は“キジ”です。

これは“トキ”が特別天然記念物で
学名が“Nipponia nippon
(ニッポニア・ニッポン)”
であることや、絶滅危惧種で、
佐渡島に残っていた野生のトキ5羽を
全羽保護したことで野生絶滅に
なったというニュース報道などの
イメージの影響で、日本の国の象徴
としての誤認に繋がっているのかも
しれません。

では、“日本の国花は?”と
聞かれた場合、“桜”もしくは“菊”
のいずれかで悩まれる方が多い
のではないでしょうか。

正解は、法定で定めた“国花”は
存在せず、国民に広く親しまれている
“桜”や皇室の家紋のモチーフである
“菊”が、事実上の“国花”として
扱われていることが多いようです。

ちなみに、“国魚”は錦鯉、“国蝶”
はオオムラサキ、“国石”はヒスイ、
そして“国菌”は、なんと
日本酒醸造や味噌、醤油の製造に
使われる麹菌(こうじきん)です。

さて、しばしば“国花”的な
役割を担う“菊”が日本の歴史に
登場するのは、平安時代の歴史書
“類聚国史(るいじゅこくし)”。

桓武天皇が詠んだ
“このごろの しぐれの雨に 菊の花
散りぞしぬべき あたらその香を”
が、菊を詠んだ最古の歌と
考えられています。

日本にはタンポポや野菊などの
小ぶりな花をつけるキク科の植物は
自生していましたが、
奈良時代末から平安時代初期に
中国から渡ってきた“菊”はやがて
宮中でブームとなり、“古今和歌集”
で盛んに詠まれるようになりました。

春の“桜”に対して、“菊”は秋を
象徴する花として愛でられ、
鎌倉初期の後鳥羽上皇が菊の花の
意匠を好んで、菊紋を皇室の
家紋として採用したことから、
その人気は一気に高まります。

そして、江戸元禄時代にさまざまな
品種が誕生する、いわゆる
菊ブームが到来。

貴族から武士、庶民へと広がる中で
菊の品種改良は進んでいきました。

とくにこの頃、幕府が五節句を
正式に制定し、9月9日を
「重陽の節句」としたことが影響して
“菊”の人気はピークに。

花壇に菊を寄せて植えた“花壇菊”、
集めた菊で風景などをつくり込んだ
“形づくり”が盛んに行われ、
こうした“菊細工”の技法は、後の
“菊人形”などへと発展を遂げます。

明治時代には大輪の花が好まれ、
花の直径が30cmに達する品種も
登場しました。

 

本来の「重陽の節句」は、10月9日前後。

“菊”といえば、9月9日は五節句
のひとつ「重陽の節句」、別名
“菊の節句”。

もともとは旧暦9月9日の歳時
なので、新暦の季節に当てはめると
“月遅れ”の10月9日あたりが、
ちょうど「重陽の節句」の本来の
季節感覚です。

話は少し逸れますが、以前にここで
紹介した旧暦から新暦に切り替わった
際、具体的には1872年(明治5年)
12月3日の翌日が1873年(明治6年)
1月1日となりました。

そのため、新暦では約1カ月季節が
早く訪れ、何より農業関連の行事
すべてにズレが生じるように
なりました。

そこで、“月遅れ”で行事を行う
対策を採用。

その代表的なものが“お盆”で、
もともとの7月15日ではなく
“月遅れ”の8月15日が現在の主流です。

二十四節気

ところが、日付に意味を持つ五節句は、
“月遅れ”を採用せず、旧暦の日付の
ままがほとんど。

桃の節句に桃が咲かず、七夕は梅雨の
最中(仙台七夕は“月遅れ”を採用)、
端午の節句に揚げるこいのぼりは、
本来、雨中に鯉が天に昇って竜になる
“登竜門”という中国の故事に
あやかって、出世を願う江戸の武家が
揚げていたものが、今では5月の
晴天を泳ぐ姿が印象的です。

「重陽の節句」も9月9日という日付に
準じて行われることが主流と
なっています。

旧暦9月9日に「重陽の節句」の
お祭りが行われたことから、
「九日(くんち)」という呼び名が
定着したとの説があります。

とくに、
“長崎くんち(長崎県長崎市)”
“唐津くんち(佐賀県唐津市)”
“博多おくんち(福岡県福岡市)”
が「日本三大くんち」とされ、
九州北部地域に集中しています。

これとは別に、収穫した作物を神に
供える日、「供日(くにち)」から
転じて「くんち」になったとする説、
お宮に対して祭を行うため
「宮日(くにち)」が転じた説
などがあります。

もともとの「重陽の節句」の季節を
考えると、このコラムが掲載される
頃がちょうど、昔の季節感を
肌で感じるタイミングです。

夏の暑さが癒え、少し肌寒くなった
今日この頃。

9月9日「重陽の節句」解禁の
「ひやおろし」はもちろんのこと、
月を見上げながら、そろそろ熱燗は
いかがでしょうか。

日本酒が美味しい季節が
やってきました。

先人たちの伝統を未来へと繋ぐ「日本酒の日」。“ひやおろし”が目玉です。

なぜ、「日本酒の日」は、10月1日なのでしょうか。

10月1日が「日本酒の日」
と制定されたのは、
1978年(昭和53年)のことで、
今年、2021年(令和3年)で43年目。

この記念日を制定した
日本酒造組合中央会の
ホームページには、
“日本の國酒である日本酒を
後世に伝えるという思いを
新たにするとともに、
一層の愛情とご理解を
という願いを込めて、
1978年に日本酒造組合中央会が
「10月1日は日本酒の日」
と定めました”という
制定にあたっての意義が
掲載されています。

現在、日本酒の酒造年度は、
7月1日を開始日から
翌年6月30日なのですが、
なぜ、「日本酒の日」が10月1日に
制定されたのでしょうか。

1964年度(昭和39年)以前は、
その年に収穫された新米で
酒造りを始める10月を
1年のスタートとして、
翌年9月30日までが酒造年度でした。

日本酒の蔵元では、
昔から年度初日の10月1日を
「酒造元旦」として祝い、
神社に参拝して1年の醸造安全を
祈願したといいます。

そうした先人達が
大切に守り続けてきた伝統の日である
“10月1日”を、「日本酒の日」
という特別な記念日に制定して、
後世へと語り継ぐことの決意が
込められているともいえます。

また、別の理由として、
干支の“酉(とり)”が、
この「日本酒の日」制定に
深く関わっているとのこと。

“酉年”は12年に一度巡ってくる
十二支のひとつであるだけでなく、
1年の各月に割り当てた場合、
10月を指します。

ちょうどこの時期、
秋の五穀豊穣に感謝して
秋祭りなどを開催して、
神と酒を酌み交わす習慣が
ありました。

また、10月は旧暦の“神無月”で、
新酒を醸す月という意味で
“醸成月(かみなしづき)”
とも呼ばれ、古くから
“10月は日本酒の月”
と考えられていたようです。

余談ですが、
“酒”という漢字の部首は、
“氵(さんずい)”へんではなく、
つくりの“酉(ひよみのとり)”。

この“酉”は、酒壺を表した
象形文字から生まれたもので、
“醸”“酔”“醪”“酎”“酌”
など、酒に関連した漢字には、
この“酉”が使われています。

こうしたさまざまな理由によって、
10月1日が「日本酒の日」
と制定されました。

 

「日本酒の日」を大きく広めたのは、各地方自治の「乾杯条例」。

「日本酒の日」制定以降、
10月1日には、
鏡開き、振舞酒などの行事が、
関係団体を中心に行われてきました。

とはいうものの、
式典を中心としたもので、
大きなイベントというよりは、
厳かで神聖な行事が
主目的だったことが伺い知れます。

その静かな行事を
一歩先に進めたのが、
2004年(平成16年)の
「日本酒で乾杯推進会議」
の発足です。

日本酒造組合中央会の
ホームページには、
“古来、日本酒は神様にお供えする
神聖なものとされてきました。

「乾杯」には、神様の前で
人々が心をひとつにする願いが
込められています”
との記述があります。

”日本酒で乾杯”を
キャッチフレーズに、
日本酒を通して
日本文化を広く啓発することを
目的とした積極的な活動は、
やがて地方自治体が公布する
「乾杯条例」の制定へと
繋がっていきました。

2013年(平成25年)に
京都市で「京都市清酒の
普及の促進に関する条例」が
施行されたのを皮切りに、
このニュースが注目を集め、瞬く間に
このユニークな条例は全国へと拡大。

それぞれの地方特産の
酒の消費拡大を目的としたもので、
条例という名がついているものの、
拘束力や罰則はなく、
あくまで普及促進を促すものです。

その多くは日本酒ですが、
ワインやビールなどでの
乾杯も含める地域もあり、
現在、140を超える地方自治体で
「乾杯条例」が施行されています。

また、全国各地で、
「日本酒の日」とその前後
9月25日(土)~10月3日(日)の9日間を
“日本酒で乾杯 WEEK”とし、
“全国一斉日本酒で乾杯!”と
銘打った今年で7回目となる
一大イベントを開催。

現在、新型コロナ禍により、
その規模は縮小していますが、
オンラインで乾杯などの
企画が行われることで、
海外の日本酒ファンも参加する
イベントスタイルなど
新しい取り組みも広がっています。

「日本酒の日」の目玉は、
なんといっても、
9月9日に解禁されたばかりの
“ひやおろし”。

寒い時期に醸造して、
ひと夏熟成させ、
秋口に入って、
ほど良い円熟味をおびた
“ひやおろし”は、
格別の味わいです。

旬を味わうなら、“夏秋茄子”。ぜひ、「秋茄子」をお嫁さんに食べさせて。

常備野菜としての安定供給は“冬春茄子”、旬の美味しさは“夏秋茄子”。

農作物の種苗交配の研究や
栽培技術が進化し、
本来の旬とされる季節に関係なく、
品種改良やハウス栽培などによって
一年中収穫され、
外国からの輸入によるなど、
常備野菜の種類も増えています。

そんな常備野菜のひとつともいえる
「茄子」は、
12月〜翌年6月に収穫出荷される
“冬春茄子”と、
7月~11月に収穫出荷される
“夏秋茄子”の2種類に
大きく区分されます。

“冬春茄子”の出荷が
圧倒的に多いのは高知県、
それに出荷量で続くのは
熊本県、福岡県などで、
すべて温暖気候地域での
ハウス栽培です。

付け加えるならば、
これらの“冬春茄子”生産地は、
1年を通して
「茄子」全体の出荷量でも
上位に位置するということ。

つまり、「茄子」は、
もともとの旬以外の季節にも
料理に使われ、
常備野菜としての地位を
確立しているといえます。

一方、“夏秋茄子”は、首都圏近郊の
群馬県、茨城県、栃木県などでの
生産量が多く、
全国に点在する“ブランド茄子”の
ほとんどは“夏秋茄子”です。

露地栽培で生産される、
いわゆる旬の時期に美味しい
「茄子」は“夏秋茄子”です。

“夏秋茄子”の旬は、6月から9月。
なかには、
奈良広陵の“サラダ茄子”のような
4月下旬から出回り始める
早生種もあります。

夏を過ぎた旬の時期には、
京都の“賀茂茄子”や
大阪泉州の“水茄子”、
愛知の“奥三河天狗茄子”、
鹿児島桜島の“白茄子”など、
ご当地“ブランド茄子”が
収穫地域近くの店頭に並びます。

そして、年間の「茄子」生産の
約8割近くを占めるのが
“長卵形なす”という品種で、
“長なす”が18.3%、
“米なす”が2.4%、
“小なす”が0.5%
などの品種が続きます。

初夏から初秋にかけてが
“夏秋茄子”の旬といえども、
同じ株から収穫し続けるのは
困難なこと。

そこで、初夏に収穫した
“夏秋茄子”の株を、
気温が高い盛夏の時期に
剪定や根切りなどにより
一度休ませて、
「茄子」の負担を軽減する農法が
多く用いられています。

そして、
暑い夏を経て実がなる「秋茄子」は、
皮がやや厚めで、
小振りのしまった形に生育。

その実や皮は柔らかく、
味や旨みをさらに増して、
旬ならではの美味しさが魅力の
「秋茄子」として
人気を博しています。

とはいえ、夏野菜カレーなどに
「茄子」は欠かせない野菜のひとつ。

夏獲れの「茄子」は、
水分を多く含んでみずみずしく、
「秋茄子」は果肉が締まって
滑らかに食感が格別。

どちらも旬の味わいとして、
甲乙付け難い魅力に満ちています。

 

「茄子」に関わる、なるほどとうなづく含蓄のあることわざ。

“秋茄子は嫁に食わすな”
という有名なことわざがあります。

このことわざには、
“秋茄子は、もったいないから
嫁には食べさせるな”という
ちょっと意地悪な姑の嫁いびりの
意味もありますが、
それとは正反対に
“秋茄子は身体を冷やす、
または種が少ない野菜なので
子宝に恵まれないといけないから、
お嫁さんに食べさしてはダメ”
というお嫁さんを大切に思い、
身体を労わる意味もあります。

つまり、
旬の「秋茄子」はそれほど美味しく、
利尿効果のあるカリウムを
多く含むため、
尿の排出時に身体の熱と過剰な塩分を
排出し過ぎるのを諌めたことわざ
とも取れるということです。

実際に、
両方の意味を持つことわざで、
このことわざを使う人次第
のようです。

同じような使われ方をすることわざに
“秋かますは嫁に食わすな”
“秋鯖嫁に食わすな”
“秋蕗(あきふき)嫁に食わすな”
“五月蕨(ごがつわらび)は
嫁に食わすな”などがあります。

また、「茄子」が生育する環境と
米が生育する気候環境が
似ていることから、
「茄子」の生育状況をもとに、
米の作柄を予想することわざが
いくつかあります。

“茄子の豊作は稲の豊作”
ということわざは、
「茄子」はインド原産で
暑いと生育が良く、
逆に寒いと生育が悪くなります。

同じように稲も熱帯が原産地で
「茄子」がよく育って豊作になる
気候の時は、稲も豊作になる
という訳です。

“初茄子の皮が厚ければ米の不作”
“茄子の実がかたくておいしい時は
凶作”というこれらのことわざは、
「茄子」は米と同じように、
成長期に多くの水分を必要とし、
そのタイミングで水が不足すると、
皮が厚くなったり、
身が固くなったりする
ということを言い表しています。

定番中の定番である
“焼き茄子”“茄子の煮浸し”
の簡単料理こそが、
本来の「茄子」の美味しさを
堪能できるのですが、
ネットで調べてみると、
“秋茄子の蒸し転がし”“無限茄子”
など食指が動く魅力的な料理に
ヒットします。

そろそろ涼しくなるこの季節、
「茄子」料理と一緒に今年の初𤏐酒、
お試しください。

「敬老の日」に考えたいペットの年齢。犬や猫は、意外と早く老齢期に。

猫/小型・中型犬は8歳、大型犬は6歳から老齢期を迎えます。

もうすぐ「敬老の日」。

今回は、人のそばで暮らす
犬や猫の高齢化について
ご紹介します。

1年半にもおよぶ
新型コロナ禍にあって、
数少ない好調な業界のひとつが、
ペット業界です。

2020年度のペット市場規模は、
前年度比3.4%増の1兆6,242億円。

ペット業界の関係団体によると、
新型コロナの影響で外出を控える中、
近くのペットショップに
足を運ぶ機会が増えたことで、
衝動的な犬猫の購入が
増えていることが
好調に繋がっているとの
見解を示しています。

また飼育ペットが
増えるのと比例して、
ペットフードやトイレ砂や
消臭シートなどの消耗品、
ケア用品、動物病院などの
必要不可欠な関連業界にとどまらず、
ペット葬儀、ペットシッター、
代行散歩など、
さまざまな
派生サービスが生まれ、
ペット関連市場全体の裾野は
大きく広がり、今後も市場全体の
拡大傾向が続くだろうと
予想されています。

さて、新型コロナ禍で
家族の一員として
犬や猫を飼い始める家庭が増える中、
気になるのはペットの年齢です。

犬や猫の年齢を人間に換算すると
一体幾つに相当するのだろうか
気になるところ。

ペット年齢 猫/小・中型犬
(人の年齢換算)
大型犬
(人の年齢換算)
3カ月 5歳 5歳
1歳 17歳 12歳
3歳 28歳 26歳
5歳 36歳 40歳
6歳 40歳 47歳
7歳 44歳 54歳
8歳 48歳 61歳
9歳 52歳 68歳
10歳 56歳 75歳
15歳 76歳 110歳
16歳 80歳 117歳

赤字は老齢期年齢

犬や猫は、
実年齢が5歳までは急速に成長し、
そこから猫/小・中型犬は
1年に4歳ずつ、
大型犬は7歳ずつ年を重ねます。

また、大型犬は3歳までは、
猫/小・中型犬より成長が遅く、
6歳から急激に老化がスタート。

猫/小・中型犬も8歳あたりから
老齢期に入ります。

また、老齢期を迎えた彼らは、
稀に人間のように痴呆症を患うとの
研究発表もあります。

犬猫の寿命ですが、
1980年(昭和55年)頃は、
犬猫ともに3歳前後と
かなり短いのですが、
1990年(平成2年)になると、
犬が9歳、猫は5歳まで
寿命が延びました。

そして、2014年(平成26年)には
犬猫ともにおよそ14歳まで、
2018年(平成30年)のデータでは、
犬は微増、
外に出ない家で飼われている猫は
16歳まで平均寿命は伸びています。

つまり、ここ数十年で、
餌の改良をはじめ、
獣医師の医療技術や
薬の開発による治療環境の向上
などにより、寿命が倍以上に
延びたといえるでしょう。

しかし、老齢期を迎える年齢が
同じであると考えると、
彼らが生きている半分は
老齢期といえます。
今年の「敬老の日」は、
9月20日(月)です。

高齢者に対する感謝の気持ちで
この日を迎えるとともに、
飼っている高齢ペットにも、
家族の一員として同じく
優しい心で接してあげてください。

 

「敬老の日」と「秋分の日」が上手く重なれば、“シルバーウィーク”となります。

1966年(昭和41年)に
「敬老の日」が制定され、
2002年(平成14年)までは
9月15日固定の祝日でした。

翌2003年(平成15年)に、
祝日と週休2日制を繋いで、
3連休以上の休日を増やすために、
国民の祝日の一部を
特定の月曜日に移動させる
“ハッピーマンデー制度”を導入。

それに伴って、「敬老の日」は
9月第3月曜日となり、
土日の週休2日と繋がって3連休に。

そしてこの後に続く休日
「秋分の日」が、天文計算により
水曜日になった場合にのみ、
“祝日と祝日の間の日は国民の休日”
という祝日法が適用され
5連休となります。

この5連休になった時だけ、
4月末からの“ゴールデンウィーク”
に対して、“シルバーウィーク”
と呼びます。

また、この5連休は
毎年訪れる訳ではないので、
その希少性から“プラチナウィーク”
とも呼ばれています。

制度開始後の“シルバーウィーク”は
2009年(平成21年)
2015年(平成27年)の2回だけ。

そしてこの先は、
2026年(令和8年)まで
“シルバーウィーク”は訪れません。

とはいえ、働き方改革により、
厳格に有給休暇取得が
義務化されるようになったため、
上手に有給休暇と
「敬老の日」「秋分の日」を
組み合わせれば、
少し長めの連休取得も
可能かと思います。

まだしばらくは
治まる気配のない新型コロナ禍。

お爺さん、お婆さんの横で、
穏やかにまどろむ
年老いた犬や猫の姿は
微笑ましい限り。

外出を控えなければならないことを
悔やむより、おウチ時間を
楽しむことを考える方が、
精神衛生上、
格段に好ましいと思われます。

幸せなひと時を
お過ごしくださいませ。

「大吟醸deあま酒」に配合された“5-ALA”成分は、 新型コロナウイルスに対する強い感染抑止効果に期待大との論文を発表。

醗酵食品の代表格「大吟醸deあま酒」に、さらに“5-ALA”を配合。

「甘酒」はその製法によって、
大きく、「麹甘酒」と「酒粕甘酒」
の2つに分類され、
菊正宗の「大吟醸deあま酒」は、
このふたつの栄養成分や美肌成分の
“いいとこ取り”商品であることを
前回のコラムで紹介しました。

この「大吟醸deあま酒」の
ラインアップに、さらに栄養、
美容面での効果が期待できる
“5-ALA”を配合した
「大吟醸deあま酒 5-ALA」が
新たに登場。

“5-ALA”は“5-アミノレブリン酸”
のことで、もともと私たちが
体内に持っている天然アミノ酸です。

一般的に17歳あたりをピークに、
年齢とともに
体内の“5-ALA”の生産能力は、
ストレスや睡眠不足、
生活習慣の乱れ等によって
低下します。

その“5-ALA”を補うことで、
肝機能や代謝の向上による
活力のある健康維持が期待できる
というものです。

さらに、
コロナ禍に見舞われた現在、
この“5-ALA”が、
にわかに脚光を浴びているのを
ご存知でしょうか。

長崎大学の研究チームが、
“ヒトが体内に持っている
天然のアミノ酸“5-ALA”が、
新型コロナウィルスに対して、
強い感染抑止効果がある”との論文を
国際学術誌に発表しました。

試験管での実証実験を終え、
現在はヒトを対象とした
特定臨床研究を全国6カ所の病院で、
軽症、中等症の患者
を対象に行っているようで、
その研究実証の段階へと進んでいます。

“5-ALA”の良い所は、
もともとヒトが持っているアミノ酸
という点です。

通常の臨床実験の場合は、
試験管の後、安全性を担保するために
10年以上にもわたる
動物実験を行う必要がありますが、
緊急性が求められる中、
ヒトが持つアミノ酸である
“5-ALA”
という優位性を生かしたカタチで、
研究が着実に進行している
といえます。

この他、
柿渋に含まれる“柿タンニン”にも、
新型コロナウィルスに
強い感染抑止効果がある
という仮説に基づいた
研究も進んでいるとのこと。

遥か昔、
ある一定の感染症に効果を発揮する
抗生物質ペニシリンの発見が
アオカビからだったことや、
結核菌に効果を発揮する
抗生物質スプレプトマイシンが
土壌中の放線菌から発見されたこと
などを考えると、
こうした基礎・応用研究から
大きな発見があることへの期待も、
にわかに高まります。

 

江戸時代の夏バテ防止の飲み物として嗜まれた「甘酒」。

「甘酒」の歴史を振り返ってみると、
420年前の戦国時代末期の文献に、
それまでの“醴酒(れいしゅ)”
と同じ飲み物として、
「甘酒」という表記が
初めて登場します。

江戸時代になって以降、
暑気払いや滋養強壮、
夏バテ対策など、
夏を乗り切るための飲み物として、
江戸の庶民に愛飲されました。

現代、「甘酒」というと、
酒粕をお湯で溶いて
砂糖とおろし生姜を加えた、
身体の芯から温めてくれる
冬場の飲み物という印象が
どうしても強いのですが、
本来の「甘酒」は、夏の飲み物。

俳句では、れっきとした夏の季語に
位置付けられています。

江戸中期の小林一茶の
「一夜酒 隣の子迄 来たりけり」
という夏の句があります。

“一夜酒(ひとよざけ)”は
甘酒のことで、当時は、
冬の仕込みが終わった酒蔵が、
夏場の閑散期に一晩で醸造できる
「甘酒(一夜酒)」
を造って販売していたことを
句にしたためています。

また、
「守貞漫稿(もりさだまんこう)」
という江戸後期の三都
(江戸・京都・大阪)
の風俗、事物を説明した
類書(百科事典)には、
三都で、夏に多くの甘酒売りが
甘酒を売り歩く様子の記載が。

冷えた清涼飲料水などなかった昔、
江戸の庶民は
夏の貴重な甘みを楽しみに
「甘酒」を嗜み、
また
夏バテにも効果テキメンであったこと
も幸いして、人々の暮らしに
融け込んだ様子が伺え知れます。

ところが、
江戸初期には松尾芭蕉による
「寒菊や 醴造る 窓の前」
という句も残っています。

醴は“あまざけ”と読みますが、
寒菊は冬に咲く花。

結論からいうと、江戸時代初期、
「甘酒」は年中飲まれていたようで、
夏バテに効くという効能から、
次第に夏の飲み物として
定着していったと考えるのが、
正しい見方なのかもしれません。

現在、水分補給と栄養補給を
同時にできる「甘酒」は、
夏バテ予防や美容面の効果を
期待できるドリンクとして、
改めて注目されています。

そこに新型コロナウイルスへの
強い感染抑止効果
の研究が進められている
“5-ALA”を配合した
「大吟醸deあま酒 5-ALA」。

まずは、お試しあれ。