至宝の純米大吟醸「オデュッセイア」が、より旨さを極めて長い眠りから覚醒。

未来へと夢をつなぐ、
究極の“味吟醸”を求めて。

古代ギリシャの
詩人ホメロスによる叙事詩
“イーリアス”と“オデュッセイア”
はトロイア戦争を中心とした
前後編ともいえる英雄叙事詩で、
両作品を通して、オデュッセウスが
故郷を離れて戦場におもむき、
トロイア戦後の漂流の果てに
故郷に戻る20年間の冒険談
が記されています。

そして2つの叙事詩の本編ともいえる
“オデュッセイア”の名前を冠する
菊正宗の純米大吟醸
「オデュッセイア」。

オデュッセウスの長く続いた
“旅”の20年になぞらえ、
まさに20年という
“時をつなぐ”逸品であることは、
前々回のコラムにて紹介しました。

今回は、そんな純米大吟醸
「オデュッセイア」が持っている
豊かで深いポテンシャル
についてひも解きます。

20年前、菊正宗の頂点に位置する
不動のハイエンドモデル
純米大吟醸「治郎右衞門」の一部が
氷温で貯蔵されました。

21世紀の幕開けとなった
西暦2001年11月のことです。

誰もが最先端に包まれた未来を
思い描いた21世紀。

日常の延長線上にある未来は
意外と普通でした。

それよりも、その5年前の
阪神淡路大震災の復興が進み、
傷も癒えはじめた頃で、
未来へと夢をつないで託す試み
ともいえるでしょう。

この未来へのかけ橋となる
プロジェクトは、
当時、流行りの香り高い
フレッシュ系の大吟醸ではなく、
辛口ブランドを信条とする
菊正宗の威信を賭けて、
究極の“味吟醸(吟醸香を抑えた、
吟醸酒の中でもとくに
“味”を追求したもの)”
を求め続けていたことの
集大成ともいえる取り組みです。

“味吟醸”の経験に長けた
丹波杜氏の名匠、故・籾井計三による
監修のもと、手造りによって
ハイエンドを冠するにふさわしい
究極の純米大吟醸「治郎右衞門」を
醸すことが最初の段階です。

そして、手造りによって各工程ごとに、
やさしく丁寧に醸し上げた
純米大吟醸「治郎右衞門」
が誕生します。

それを、
長期熟成するための準備を整え、
やがて開封される時まで、
静かな眠りへと就いたのが
2001年11月のことでした。

 

覚醒した“オデュッセイア”は、
一度限り、限定170本。

兵庫県三木市吉川町の契約栽培農家
「嘉納会」が管理する
広大な作付けエリアの中でも、
より高い品質が収穫される
特A地区産の“大粒山田錦”を
原材料として100%使用。

この極上の酒米を
低温長時間精米によって、
極力、熱を与えないように配慮しながら
4割にまで磨き上げます。

その後、限定吸水法という技術により
手洗い洗米と浸漬の工程を経て、
箱こうじ法によって製麹。

酒母は熱湯を詰めた木製の暖気樽と
氷を詰めた冷管を用いて、
よりきめ細かく温度管理を行います。

そして、じっくりと
低温長期醗酵した醪をやさしく搾り、
旨さと香りを瓶に封じ込めたのが、
究極の“味吟醸”
純米大吟醸「治郎右衞門」です。

このように手間ひまをかけた
“我が子”のような逸品が、
氷温下の元、
やがて開封される時を
待つかのように、
静かな眠りにつき、
20年という歳月が経ちました。

長い“時”という旅を終えた
究極の“味吟醸”純米大吟醸
「治郎右衞門」は、
新たに純米大吟醸
「オデュッセイア」という
名を与えられ、一度限りの
限定170本のみ出荷されます。

上品な熟成香を纏った、
しっかりとしたコクと旨みを極めた
“味吟醸”は、
ミシュラン三ツ星の
ナンバリングされた
幼鴨フィレ肉のロースト、
A5等級神戸牛のすきやき、
高級中華飯店の北京ダックなど、
超一流ディナーのテーブルに
並ぶのにふさわしい仕上がり
となっています。

最高級ワインをもしのぐ
豊かな深い味わいをご堪能ください。

 

純米大吟醸「オデュッセイア」は、
特別な日を祝う、
時を超越したタイムカプセル
ともいえます。

大切な日、大切な方と過ごす時間に
ふさわしい円熟した美味しさ、
ここに極まりました。