
一般的な白身魚とはひと味違う、冬だけの特別な旨みがギュッと凝縮。
冬だからこそ味わえる特別な魚…その代表格が天然もののアンコウとフグです。どちらも分類上は白身魚ですが、淡白で上品な味わいという一般的な白身魚のイメージを大きく超え、冬ならではの旨みをしっかり感じられます。アンコウとフグがなぜ“特別な白身魚”として愛されるのか知りたいところ。アンコウは、冬にかけて身にほどよく旨みが乗り、身、肝、皮、卵巣、胃、エラ、ヒレは“七つ道具”とも呼ばれる“捨てるところがない魚”です。

身はふっくらと柔らかく、火を通すことでさらに優しい舌触りに変わります。皮やヒレ、胃の部分にはゼラチン質がたっぷり含まれ、煮込むことでとろりとしたコクが生まれます。そして最大の魅力は、濃厚なキモ。冬に脂がのって“海のフォアグラ”と呼ばれるほどのリッチな味わいになり、一般的な白身魚では味わえない特別感を生み出します。

アンコウは、やはり鍋が王道です。身や皮、ヒレなどの部位から出る旨みが重なり合い、スープに深いコクが生まれます。濃厚なキモを溶かし込んだ味噌仕立ての鍋は寒い季節にぴったりで、仕上げの雑炊まで楽しめる贅沢な一品です。また、キモだけをバター醤油で軽くソテーすると、フォアグラのような香りと濃厚さが際立つ大人の味わいになります。

一方、フグも白身でありながら独特の弾力と締まった身質を持ち、刺身でも火を入れてもその歯ごたえが失われません。薄造りにしても食感がしっかり感じられ、噛むほどに旨みがじわりと広がります。一般的な白身魚が柔らかく繊細なのに対し、フグは筋肉質で力強い。それでいて味わいは淡麗で清らか、冬の食卓に凛とした存在感を与えてくれます。

フグは刺身、唐揚げ、そして鍋(てっちり)と、どの調理法でも身の力強さが際立ちます。刺身では歯ごたえと旨みを純粋に楽しみ、唐揚げにすると弾力のある身がほろりとほどけ、ふくよかな甘みが広がります。てっちりでは、火を通しても崩れない身の強さが鍋にぴったりで、ふんわりと膨らむような食感に変わるのが特徴です。
どの料理にも共通して言えるのは、冬の食材らしい“旨みの厚み”があるということ。一般的な白身魚の淡く上品な味わいとは一線を画し、季節の訪れを感じさせてくれる特別感があります。合わせるお酒は、キレのある辛口の純米酒がおすすめですアンコウ鍋やフグの刺身に寄り添い、素材本来の味をより引き立ててくれます。

冬の海が育むアンコウとフグは、まさに“ご褒美の白身魚”。それぞれの個性が際立つ旬の味を、日本酒とともにゆっくりと楽しんでみてはいかがでしょうか。
つる付お燗徳利と本醸造セット
届いたその日からお手軽に燗酒を楽しめる、つる付お燗徳利と日本酒のセット。
お燗徳利は見た目も渋く、食卓にしっくりと馴染み、毎日の晩酌にもピッタリのセットです。

菊正宗ネットショップはこちらから
▼https://www.kikumasamune.shop/
