![](https://www.kikumasamune.shop/blog/wp-content/uploads/a7115b7215ae4aaa66714014c3597f44.jpg)
“荒れる春場所”で優勝を競った尊富士と大の里。生涯のライバルに成り得るか。
1991年(平成3年)、
バブル崩壊直後の暗く沈んだ世の中を
明るく照らした“若貴ブーム”。
そこから数年、
若乃花、貴乃花だけでなく、
そのライバルともいえる曙、
武蔵丸など、タレント性の高い
特徴のある力士がしのぎを削り、
空前の大相撲ブームになりました。
その時と同じく、大相撲人気の再燃を
期待できそうなニュースが
飛び込んできました。
2024年(令和6年)春場所
(三月場所/大阪場所)で、
尊富士(たけるふじ)が、
1914年(大正3年)夏場所の両国以来、
実に110年ぶりとなる
新入幕力士の優勝です。
併せて、初土俵から10場所目での制覇は
史上最速で、幕内番付が一番下の
前頭17枚目の“幕尻”からの優勝も
史上4人目という記録ずくめの
春場所となりました。
![](https://www.kikumasamune.shop/blog/wp-content/uploads/d5e4cd560382527ae020a84b3393a532.jpg)
まさに“荒れる春場所”そのものです。
春場所千秋楽、直接対決はないものの
“短いちょんまげ”の尊富士を追うのは、
“ザンバラ髪”の大の里。
土俵に上がる力士は
大抵大銀杏を結っていますが、
大の里も入幕2場所で
2人ともまげが結えないほどの
異例の早い出世。
尊富士は前日の取り組みで
足首の靭帯損傷で翌日の出場が
危ぶまれましたが、
いたみを押しての出場で、対戦相手を
見事押し倒して自力で賜杯を手に。
30年前に経験した、
ワクワクするような大相撲ブームが
起こりそうな気がしてなりません。
![](https://www.kikumasamune.shop/blog/wp-content/uploads/d534217dfba357d63942f138f744c87a.jpg)
大相撲中継の場内を映し出す
引きの映像の時に、宙に浮いた
屋根が目に入ります。
“屋形”と呼ばれ、そこから
垂れ下がっているのが“水引幕”です。
紫の布に相撲協会の
“桜”の紋が染め抜かれていますが、
この紋を“梅”と解釈する方も
少なくありません。
![](https://www.kikumasamune.shop/blog/wp-content/uploads/c98cfe641582e44bc9663370b206b8fb.jpg)
というのも、相撲の祖である
“野見宿禰(のみのすくね)”が
用いていたのが“梅鉢紋”だから
という理由から。
しかし、5つの花びらの先端に
切り込みがある図柄は、
やはり“桜”そのもの。
とはいえ、“梅”と見立てる感性は、
相撲ファンだからこその深い浪漫や
風流さを感じさせてくれます。
野見宿禰神社やその子孫である
菅原道真を祀る全国の天満宮では、
現在も“梅鉢紋”を社紋としています。
野見宿禰は、日本書紀に登場する
古墳時代の出雲出身の豪族で、
垂仁天皇(すいにんてんのう)の
命により御前にて、
大和の当麻蹴速(たいまのけはや)と
「捔力(すまひ)」という
格闘技にて対峙。
互いに蹴りあった末、野見宿禰が
当麻蹴速の腰を踏み折って勝ち、
大和国当麻の地を与えられたと
日本書紀に記されています。
後世になり、野見宿禰だけでなく
当麻蹴速も一緒に、相撲の神様として
祀られているということです。
![](https://www.kikumasamune.shop/blog/wp-content/uploads/5596e28eb97d23e984759d3e1b269b3a-1200x900.jpg)
長い歴史を持つ相撲の、
新しい芽生えを感じさせてくれた
今年の春場所。
次の夏場所(五月場所)には、
さらに成長した勇姿に
期待できそうです。
野見宿禰の“梅”にあやかって、
菊正宗のあらごし梅の
みずみずしい味わいの
「にごり梅冷酒」や
希少な古城梅(ごじろうめ)を
漬け込んだ「古城梅酒 原酒」を
冷やして、熱くなりそうな夏場所を
クールに観戦してみるのも
面白い楽しみ方です。
春しか飲めない限定酒「にごり梅冷酒720mL」。
![](https://kikumasamune.itembox.design/item/img/nk885_01.jpg?t=20240401171153)