スイカの美味しい季節。小さくカットしたパック詰めは、意外とおすすめです。

夏を代表するスイカは、俳句の世界では秋の季語。

夏を代表する果物で真っ先に
思い浮かぶのはスイカですが、
俳句の世界ではスイカは秋の季語。

もともとのスイカの“旬”が
立秋(現8月7日ごろ)だったためで、
品種改良による“旬”の
時期の変化なども加わり、
現実の季節感とは
大きなズレが生じることとなり、
一部の俳諧の「歳時記」では、
スイカを夏の季語にする
動きもあるようです。

スイカの原産地は
熱帯アフリカのサバンナや
砂漠など乾燥地帯で、
紀元前4000年代には
すでに栽培されていた記録が
古代エジプトの壁画に
描かれています。

ツタンカーメンの
墳墓などの遺跡からも
スイカの種が見つかっていて、
当時は水分補給や種を
主に食べていたようです。

そのときのスイカは
実が固くて苦く、
現在のスイカとは
まったく別の果実でした。

時を経て、
紀元前400〜500年ごろ、
交易品としてアフリカ北東部から
地中海沿岸へ広まる際に、
スイカは長旅の水分補給用に
なくてはならない
必需食材だったようです。

3世紀頃には、
古代ギリシャのヒポクラテスや
古代ローマの大プリニウスなどが、
スイカの利尿効果や
強い解熱効果のある食べ物として、
その効用が文献に
記載されるとともに、
甘い果物として
デザートに登場します。

もともとの野生種の果肉は
黄色や黄色がかったオレンジ色で、
品種改良を重ねることで
甘く赤い果肉へと変化を遂げました。

赤い果肉のスイカが
文献に登場したのは、
11世紀に編纂された
中世ヨーロッパの「健康全書」。

日本に伝わったのは
甘く改良されたスイカで、
一説では平安時代とも
いわれていますが、
室町時代にポルトガル人が
カボチャの種と一緒に
スイカの種を持ち込んだとか、
江戸初期に清の隠元禅師が
スイカの種を持ち込んだなど、
時代を超えて諸説あります。

日本全国に広まったのは
江戸後期になってからのことで、
当時のスイカは黒い皮が一般的。

明治時代になり、
品種改良された緑と黒の縞模様の
「大和(やまと/奈良県産)」が
栽培されるようになりました。

現在、全世界のスイカ生産の
約60%を占めるのが中国で、
2位のトルコ(約3.4%)、
3位のインド(約3.2%)を
大きく引き離しています。

日本は30位以下と、世界規模では
かなり低いランキングなのですが、
自給率はほぼ100%。

オーストラリアやアメリカなどから
スイカを輸入していますが、
市場流通している
ほとんどが国内産です。

日本のスイカ生産農家はとくに、
手間暇をかけて育てる職人気質が強く、
外国産では太刀打ちできない
との見方もありますが、
輸入されたスイカも
意外と美味しいようで、
見かけたら試してみる価値はあります。

核家族化が進み、
冷蔵庫の場所を取らない、
食べ切れるサイズということで
半玉や1/4にカットしたスイカも
販売されていますが、
ここ最近、店頭でよく目にするのは
小さくカットした
スイカのパック詰め。

お店によっては
糖度表記されているところもあり、
より手軽にスイカを美味しく
食べられる時代になったことに
間違いはありません。