“ハス酒”と“象鼻杯”

“ハス酒”をネット検索すると
「ハスの葉に日本酒を注ぎ、茎から飲む。」
と書いてあります。

万博記念公園で提供されるお酒は
それぞれ別のものです。

象鼻杯
穴を開けたハスの葉を持ちあげてお酒を注ぎ、長い茎の先から飲む。
姿が象の鼻に似ていることから、
“象鼻杯”と呼ばれています。

ハス酒
日本酒にハスの茎を漬け、
ハスの香りをつけたもの。

「蓮」といえば、
レンコンは漢字で「蓮根」と書きます。
地下茎ですので、根ではなく茎の一種です。
(地下茎を食用にする仲間には
”じゃがいも”があります。)
実際には品種も食用と観賞用は別です。

綺麗に咲いた蓮の花を観賞したい!

万博記念公園 観蓮会が朝の6時からの案内なのはどうして?
と思ったら、蓮の開花時間帯に答えがありました。

綺麗に咲く蓮の花が観賞できる時期は限られています。
開花期は7月から9月、開花の時間帯は午前中の早い時間。

開花初日
午前6時頃から花弁が開きはじめ、8時頃には閉じはじめつぼみの状態にもどる。

開花2日目
早朝より咲きはじめ、午前7~9時頃には満開、そしてまた、つぼみの状態にもどる。

開花3日目
受粉するとめしべは黒っぽく変化し、花の色が光退色します。
昼頃には閉じはじめますが、閉じかけたまま夜をむかえます。

開花4日目
7時頃には完全に開きます。
早いものでは8時頃から散りはじめ、昼にはすべての花弁が散っています。

綺麗な花が観賞したいなら早起きしないと!

のし紙/その三 熨斗(のし)と水引のヒミツ。

熨斗(のし)は縁起の象徴。
水引の紅白は誤解の産物。


のし紙の右肩についている飾りが
「熨斗(のし)」です。

日本では古来、新鮮な海の幸や山の幸を神様に供える風習がありました。
なかでも、鮑(あわび)は不老長寿をもたらすとされ、縁起物として祝いごとの儀式の際に一緒に贈りました。

その鮑(あわび)を伸して(引き延ばして)、干したものが「熨斗鮑(のしあわび)」です。
伸すことにより、“寿命や幸せ、喜びごとが引き延ばされ、ずっと続くように”という願いを込めていました。

熨斗(のし)の真ん中の黄色い部分が熨斗鮑(のしあわび)です。

ちなみに熨斗(のし)は祝いごとの象徴なので、弔事全般や病気見舞い(病気を長引かせないため)などには熨斗(のし)をつけないのが一般的です。
また魚介類や肉類、果物などの生鮮食品(生臭もの)を贈る場合も、“生臭”が重複するので、熨斗をつけないとされていましたが、古来とは食糧事情も変わり、こちらは熨斗(のし)をつけることの方が多いようです。

「水引」の起源については諸説あります。

飛鳥時代、遣隋使が隋への貢物に対して、献上品であることを意味する紅白に染めた麻紐を掛けたことに端を発するという説。

日本には古来、祭祀の折、神様へのお供え物にワラを束ねて結ぶという風習がありました。
それが、中国文化の影響を受け、宮中への貢物や貴族の間での贈り物に紅白の麻紐を掛ける習慣に変遷したとのこと。

また、室町時代に日明貿易が開始され、明からの輸入品の箱すべてに赤と白の縄が縛りつけられていました。
この縄は明が輸出品をほかと区別するために使用していたに過ぎないのですが、日本側がこの縄を贈答に使用する習慣と誤解。
それ以来、日本では贈答品に赤と白の紐をかけるようになったことが、贈り物に対する水引の起源ともいわれています。

水引の結び方には訳がある。

水引には、いくつかの結び方があります。
基本となるのは
「花結び/蝶結び」「結び切り」
「鮑結び(あわじむすび/あわびむすび)」
の3種類。
これらの結び方には、それぞれ理由があります。

■花結び/蝶結び

一般的な蝶結びの結び方。
解いて結び直すことができる結び方なので、
“何度あっても嬉しいこと”に使う結び方です。

〈使うシーン(慶事のみ)〉
長寿祝い、出産祝い、入学祝い、
内祝い(お祝いのお返し)、お中元、お歳暮など

■結び切り

固く結ばれて解くことが難しい結び方です。
“一度限り”“繰り返さない”
“二度とあってほしくない”
という意味が込められた結び方です。

〈使うシーン(慶事/弔事両方)〉
・慶事…結婚祝い、結婚引出物、内祝い(結婚祝いのお返し)、お見舞い(熨斗なし)
・弔事…お供え、ご仏前、御霊前、(通夜、葬儀の香典)、志、祖供養、満中陰志など

■鮑結び(あわじむすび/あわびむすび)

結び切りの一種で、
こちらも同様に“一度限り”
という意味が含まれていますが、
引っ張るほど固く結ばれて
解けなくなる結び方のため
“末永いお付き合い“
という意味もあります。
関東でも関西でも「結び切り」は
“一度限り”にしたいことに使いますが、
関西以西の地域では祝いごと全般で
「蝶結び」ではなく、「あわじ結び」が
広く使われているようです(地域差あり)。

〈使うシーン(慶事/弔事両方)〉
・ 「結び切り」と同様。
地域によっては「花結び/蝶結び」の役割も果たす。

水引の本数は奇数本数で用いることが基本。
これは古代中国の「偶数を陰数、奇数を陽数」
とする陰陽説からきています。
また5本に束ねたものを基本結びとするのも
古代中国の五行説の影響から。

5本を基本に、3本結びは5本の簡素化したもの、7本結びは5本結びをより丁寧にしたもの、婚礼関係に使われる10本結びは偶数と捉えるのでなく、奇数の5本を倍数にした二重陽結びで、豪華さを表すとともに十分に満ちたりているという意味合いを持ちます。

いろいろと組み合わせて使うことは面倒くさそうですが、それぞれに込められた意味を理解しておけば、それほど困難ではありません。

ある程度理解した上で、贈答品を購入したお店に相談することが、一番の近道といえるでしょう。

万博記念公園 早朝観蓮会&象鼻杯

万博記念公園の夏の風物詩
「早朝観蓮会&象鼻杯(ぞうびはい)」が
今年も開催されます♪

本年も当社が清酒の提供を行いますので、 是非ご来場ください。…

 

日時:平成30年6月29日(金)~7月16日(月・祝)までの
金・土・日・祝日 計10日間
時間:6:00~
※平日は観蓮会のみ開催
(お酒の提供はありません)
場所:万博記念公園 日本庭園 はす池
主催:大阪府
問合せ:万博記念公園総合案内所
(水曜日定休)
℡ 06-6877-7387

のし紙/その二 表書きは、おもてなしの気持ち。

表書きは、ひと言の手紙。


昔は物を贈る際に、紙を敷いた台に贈答品を載せ、贈り物名や数量、贈り主の名前などを書いた「目録」をつける習慣がありました。

いまは目録の習慣が簡略化され、先様に贈り物の趣旨を伝えるために、のし紙に「表書き」を書くようになったのです。

表書きは、贈る目的にあったいくつかの定例の言葉があります。
先様に対してどの単語がこちらの心情を表しているかの想いを馳せ、贈る気持ちにあった言葉を選びましょう。

これが“おもてなしの心”です。
もし言葉選びに迷ったら、お祝い事には「御祝」、お返しには「内祝」と書いておけば、失礼に当たりませんので、覚えておいてください。

それでは一般的な表書きを次にご紹介します。

【一般的なお祝い・お返し、お礼、お見舞いなどの表書き】

●新年の挨拶「御年賀、御年始、賀正」

●出産祝い「御出産祝、御祝」
⇔出産祝いのお返し「内祝/生まれた子の名前」

●入学祝い「祝御入学、御祝」
⇔入学祝いのお返し「入学内祝、内祝」

●卒業祝い「卒業御祝、祝御卒業、御祝」
⇔卒業祝いのお返し「卒業内祝、内祝」

●成人式のお祝い「成人御祝、祝御成人」
⇔成人祝いのお返し「成人内祝、内祝」

●ご長寿のお祝い「寿福、賀寿、祝御長寿」
⇔長寿祝いのお返し「内祝」
・還暦祝い/満60歳、数え61歳
「寿、御祝、祝還暦」
・古希祝い/70歳「寿、御祝、御古希御祝」
・喜寿祝い/77歳「寿、御祝、御喜寿御祝」
・傘寿祝い/80歳「寿、御祝、御傘寿御祝」
・米寿祝い/88歳「寿、御祝、御米寿御祝」
・卒寿祝い/90歳「寿、御祝、御卒寿御祝」
・白寿祝い/99歳「寿、御祝、御白寿御祝」
・上寿・百寿・紀寿/100歳
「寿、御祝、御百賀御祝」

●新築祝い「新築御祝、御祝」
⇔新築祝いのお返「新築記念、内祝」

●引越し挨拶「粗品、御挨拶」⇒お返しは不要

●お中元「お中元、御中元」

● お歳暮「お歳暮、御歳暮」

● 一般的なお礼「御礼、寸志、松の葉」

● 結婚祝い「寿、御結婚祝、御祝」
⇔結婚祝いのお返し「寿、内祝」

● 結婚式引き出物
「寿(新郎新婦両家の連名)」

● 病気・けがのお見舞い
「御見舞い、お見舞、御伺い、祈御全快」
⇔快気祝い、全快祝いのお返し
「快気祝、全快内祝」

● 記念品、賞品、粗品など
「記念品、賞品、粗品、景品」

併せて弔事の表書きも紹介しておきます。
万が一の際に、お役立てください。

【一般的なお祝い・お返し、お礼、お見舞いなどの表書き】

●葬儀(仏式)「御霊前、御香典、御香料」
⇔お返し「志、粗品、忌明志」

●葬儀(神式)「御霊前、御玉串料、御神前」
⇔お返し「志、偲草」

●葬儀(キリスト教式)
「御霊前、御花料、御ミサ料(カトリック)」
⇔お返し「志、粗品」

●法要(仏式)「御仏前、御供物、御供物料」
⇔お返し「志、祖供養」

●法要(神式)「御神前、御玉串料、御榊料」
⇔お返し「志、茶の子」

●法要(キリスト教式)
「御花料、御ミサ料(カトリック)」
⇔お返し「志、粗品」